Spider-Man : トム・ホランドのスパイダーマンが、相棒のデッドプールを倒した ! !、「ガーディアンズ 2」を上回る巨額の宣伝費が投じられた「スパイダーマン : ホームカミング」が、アンドリュー・ガーフィールド主演作を超えるアメイジングな初日の大ヒット ! !
「X-Men」シリーズの20世紀FOX が製作したスピンオフ映画の「デッドプール」は…、
大人向けのR指定の映画として作られ、観客層は限られていたことを踏まえると、実質的に視聴制限なしと言える PG-13 の「スパイダーマン : ホームカミング」と並べて語るのはフェアではないのですが、マーベルの原作コミックの世界では、両ヒーローは微妙なコンビの間柄だけに比べてみると…、
「デッドプール」 初日2016年2月12日 4,734万ドル（3,558館）
に対して、4,000館を超える “ 超拡大公開 ” の規模の4,348館で封切られた「ホームカミング」の昨日の初日（7月7日）の売り上げは約5,050万ドルでした！！、1館あたりの平均にすると、約1万3,304ドルを稼いでいたライアン・レイノルズに対して、トム・ホランドは約1万1,615ドルですから、やっぱり、デッドプールとスパイダーマンの関係は微妙なものとなっています。
昨日（7月8日）にお伝えした前夜祭興業の売り上げの約1,540万ドルを含めた初日の成績の約5,050万ドルというのは…、
第1位 「美女と野獣」 初日2017年3月17日 6,378万ドル（4,210館）
第2位 「ガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー Vol.2」 初日2017年5月5日 5,608万ドル（4,347館）
…に次いで、今年2017年に封切られた映画としては、3番めの大ヒットの初日だったことになります…！！
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しかしながら、製作費に約2億ドルの巨額が使われた「ガーディアンズ 2」に対して、「ハイスクール・スパイダーマン」の製作費は約1億7,500万ドルですから、初日の結果を見た限りにおいては、やはり、宇宙を舞台にした SF のコミックヒーロー映画よりも、人物が普通の服を着て、スクリーンに登場できる現実を舞台にした学園モノのコミックヒーロー映画の方が、コスパはよさそうだ…と思われそうです。ところが…、
宣伝費となると別の次元の話となってしまい、業界メディア Deadline の調べによれば、ディズニー・マーベルが「ガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー Vol.2」に費やした宣伝費が約8,000万ドルと推定できるのに対して、ソニーは巨額の約1億4,000万ドルを、「スパイダーマン」に投じているそうです…！！
日本円にして約159億4,533万円にもなる巨額の「スパイダーマン : ホームカミング」の宣伝費は、全世界のマーケティングのコストに加えて、下 ↓ のタイアップ企業のアウディの CM の製作費のみならず、コンピューターの Dell の CM の製作費までをも含んだ総額だそうですから、必ずしも、それだけのお金をソニーが単独で賄ったわけではありませんが…、
製作費に宣伝費を足したトータルのコストとしては、 「ガーディアンズ 2」が、およそ2億8,000万ドルなのに対して、「ホームカミング」は約3億1,500万ドルとなり、逆転をしてしまいます…！！
…と、以上のような条件を踏まえたうえで、あらためて、初日の成績の約5,050万ドルを眺めると、R指定の「デッドプール」よりも実際の客足は、やや劣っているわけですし、宣伝費を使ったわりには、「ガーディアンズ 2」を超えられなかった…といったネガティブな方向に評価することもできるのかもしれません。
とは言え、それでもヘッドラインのように…、
「アメイジング・スパイダーマン」 初日2012年7月3日（火） 3,587万ドル（4,318館）
「アメイジング・スパイダーマン 2」 初日2014年5月2日 3,517万ドル（4,324館）
あまり振るわなかったアンドリュー・ガーフィールド主演の旧シリーズの失敗によって、失われかけたスパイダーマンの価値を、ディズニー・マーベルと業務提携をして、自分たちの代わりに映画を作ってもらうという手段をとることによって、そのブランド力を再び、ソニピはとり返すことが出来つつある…と言えるのは確かなように思われますし…、
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ロバート・ダウニー・Jr. が助っ人として登場していることを踏まえると、「アイアンマン 2」（2010年）の初日の売り上げ＝5,124万ドル（4,380館）と同等の結果だったことは、やっぱり、「アイアンマン : ホームカミング」として納得できそうですし、トム・ホランドのスパイダーマンは初めて、マーベル・シネマティック・ユニバースに登場した作品と同等の初日成績を、ひとまず記録できたことになります…！！
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さて、ここでようやく、サム・ライミ監督の旧トリロジーと比較をすると…、
「スパイダーマン」 初日2002年5月3日 3,941万ドル（3,615館）
「スパイダーマン 2」初日2004年6月30日（水） 4,044万ドル（4,152館）
「スパイダーマン 3」初日2007年5月4日 5,984万ドル（4,252館）
通貨の価値の変化のインフレ率を無視して、単に見た目の数字を比べると、「ホームカミング」は「スパイダーマン」の映画シリーズ史上において、第2位に位置づけられ初日の成績だったことがわかります！！
そして、初日の約5,050万ドルの売り上げから推測される週末3日間の売り上げのトータルのオープニング成績は、1億2,000万ドルから1億3,000万ドルの範囲になるものと見込まれていますから…、
「スパイダーマン」シリーズの歴代のオープニング成績
「スパイダーマン」 1億1,484万ドル（3,615館）
「スパイダーマン 2」 8,816万ドル（4,152館）
「スパイダーマン 3」 1億5,112万ドル（4,252館）
「アメイジング・スパイダーマン」 6,200万ドル（4,318館）
「アメイジング・スパイダーマン 2」 9,161万ドル（4,324館）
…といった次第ですから、サム・ライミ監督の旧トリロジーの完結編になってしまった「スパイダーマン 3」に及ばないものの、やはり、「スパイダーマン」の映画シリーズ史上において、第2位に位置づけられるヒット！！ということになりそうです。ただし、「スパイダーマン 2」は初日が水曜日でしたから…、
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週末3日間のオープニング成績としては、1億ドルを切ってしまっているものの、その週の半ばから日曜日までに稼いだ金額のトータルは、約1億5,241万ドルにまで上昇しますし、「アメイジング・スパイダーマン」の初日も火曜日でしたから、オープニング成績の金額は小さくなってしまうものの、日曜日までの売り上げとしては約1億3,702万ドルでした…！！
ですから、そうした諸条件を踏まえると、けして、「ホームカミング」は2番めのヒット作だと、たやすく決めつけることはできなさそうですが、とりあえず、「スパイダーマン」の映画として、過去の作品に負けず劣らずの大ヒット！！であることは明らかなのではないでしょうか…？！
さて、大注目の「スパイダーマン : ホームカミング」のオープニング成績は実際のところ、どのあたりの数字で落ち着くことになるのか…？！、その気になる結果は月曜日の恒例の全米映画ボックスオフィスBEST10 で、ご確認ください…！！
