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Why Parasite made histric won at the Oscars : 第92回 アカデミー賞の最優秀作品賞を含めた最多の計4部門で受賞を果たしたポン・ジュノ監督の「パラサイト」は外国語の韓国映画なのに、なぜ ? !、アメリカの映画賞を制覇するという前代未聞の快挙の歴史的な転換をなし得たのか ? !


ハリウッドで昨日の日曜日(2月9日)に授賞式が開催された第92回 アカデミー賞は、極めて重要な前哨戦の PGA 賞と DGA 賞の両方を獲得し…、


評論家のみならず観客からも支持されて、大ヒットしている「1917」が最優秀作品賞と監督賞を含めて最多受賞の圧勝を飾るに違いない!!と誰もが予想していましたが、しかし、現実には計10部門のノミネートに対して、撮影と視覚効果、そして、録音という技術部門での3つの受賞しか果たせず、言わば肝心の映画の内容そのものは、まるで評価されなかったかのような結果におちいってしまいました…。


サム・メンデス監督と製作・配給のユニバーサル映画はきっと大いに落胆しているはずですが、それに対して、外国映画なので最優秀国際映画賞を受賞するであろうことは間違いないのに加えて、もしかすると監督賞も受賞するかもしれない…?!と、せいぜい、ひとつ…、もしも、ふたつ受賞できれば大金星!!ぐらいにしか思われていなかった「パラサイト」が、それらどころか、最優秀作品賞とオリジナル脚本賞まで受賞し、まさかの最多の計4部門のオスカー像を持ち帰る大逆転の勝利を果たしたわけですが…、


故黒澤明監督もなし得なかった外国映画がオスカーを制覇!!という偉業をどうして、ポン・ジュノ監督の「パラサイト」は達成できたのか?!、当のポン・ジュノ監督は受賞後の会見において…、


僕が思うに、僕たちはもう皆な、つながっているんです。

…と発言をし、これまで外国映画が海外で認知されるうえにおいて大きく不利となる理由であった「言葉の壁」について…、

YouTube やソーシャル・メディア、配信が普及した環境に今ある僕たちはもう、とっくにそうした「壁」を乗り越えているんです。

…と語って、ネット環境のおかげにより、人々が外国の作品に接する機会が増えて、字幕を読むことにも慣れたので…、

ぼくは当然の成り行きとして、外国語の映画か、そうでないかはもう特に問われなくなると思います。外国語の映画が最優秀作品賞を受賞したから…といって、それ自体が大きな話題として採りあげられることは、いずれ、なくなっていくだろうと希望的に思っています。

…のように自己分析をし、「言葉の壁」が取り払われたことにより、国籍を問わず、すべての作品が平等に評価される時代へと向かっている…と考えていらっしゃいます。その「言葉の壁」の問題を真っ先に採りあげるのであれば…、




いつもポン・ジュノ監督の隣りにいるキュートな通訳のお姉さんと思われているフィルム・メイカーのシャロン・チョイ監督(↓ 写真右)が字幕や脚本の英訳を手がけたらしいので、彼女の才能にも大いに着目をしなければなりませんが、しかし、前述のように前哨戦で敗北した「パラサイト」がオスカーを受賞できた背景としては、まず…、


以下 ↓ のリンク先でも見られるように僅差ではありますが、北米の映画ファンは「パラサイト」が最優秀作品賞と監督賞に選ばれるべきだと思っていた事実があることを踏まえると…、


前述の PGA 賞と DGA 賞のいわゆるギルド賞は、つまり組合の賞なので、それぞれの仕事をしている者しか投票しない限定的な賞であるのに対して、アカデミー賞の最優秀作品賞は映画芸術科学アカデミーの会員のうち投票権を持つ現役の映画人の全員がこぞって投票をする総意的な賞であること。そして、様々に差別的である…という会員構成への指摘にもとづいて、数年前から求められ始めた多様性に応じ、同アカデミーが例えば、クロエ・モレッツちゃんのような若い世代をより迎え入れて、男女と人種のバランスの調整を目指し、会員を増加させてきた改革の努力が実って、ついに世論に近い結果、つまり、例にあげたようなフツーの映画ファンの投票と同等の結果が得られるように近づいてきたのかもしれません…?!

そのように映画芸術科学アカデミーの会員の構成が、現実の社会を反映し始めたからでは…?!というのが勝因のような見方もできるように思うのですが、だとしたら、昨2019年の第91回はどうして、映画ファンが支持した「ローマ」ではなく、「グリーン・ブック」が最優秀作品賞だったのか…?!というのも、やや矛盾してしまうようにも思われます。


しかし、ここでひとつ考えてみなければならないのは、果たして、オスカーに投票をする映画芸術科学アカデミーの会員は本当に自分の目で映画を観て選んで、投票したの…?!という鑑賞の有無です。

NBC テレビの新春恒例の人気の芸能人大集合特番の「ゴールデン・グローブ賞」は実際のところ映画の賞とは言い難いのに、どうして前哨戦のように言われるのか?!というのは、オスカーの投票の締め切り直前ぐらいのタイミングに放送されることから、候補作を観ていないアカデミー会員たちがテレビで観たまんまを投票してしまうように仕向けるインチキを狙っているからですが…、


そのように実は新作映画を観ることに、もはや関心を失ったアカデミー会員たちが多分にいる現実を理解すると、前回の「ローマ」や今回の「アイリッシュマン」、また「マリッジ・ストーリー」のような地味めの作品は、そもそも鑑賞されていないかもしれないため、票を得ることが、ハナから難しいのに対して、CIA もあえて、ストーリーを紹介しなかったように衝撃の展開が、ネタバレとして伏せられた「パラサイト」は好奇心を誘い、大勢のアカデミー会員が現実に観た映画だったかもしれません。

そのように現実に映画を観てもらうことが出来ていた可能性の高い「パラサイト」が、実際に映画を観たから…といった当たり前の理由にもとづいて、仮りに幅広い支持を得たとするならば、アカデミー賞の複雑な票読みのカラクリによって、実は2番めか、3番めに支持された映画こそが最優秀作品賞に選ばれる…という変なセオリーに照らし合わせると…、


人気の「1917」と「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」、「フォード V フェラーリ」、「ジョーカー」らが、お互いに票を食い合って、どれも抜きん出ることが出来なかったため、複雑な再集計の票読みのカラクリのおかげで、本来ならば受賞できるほどの支持はなかったはずの「スポットライト」(2015年)や「ムーンライト」(2016年)が過去に選ばれてしまったのと同様の逆転劇が起きてしまい、外国映画の「パラサイト」が選ばれるという前代未聞の歴史的快挙が偶然に起きた可能性?!というのも、テクニカルな視点からは考えられそうです。と書けば…、


「パラサイト」が最優秀作品賞に値しない作品であるとか、受賞に対して、不満を持っているかのように誤解をされてしまうかもしれませんが、パク・ソダムたん大好きの CIA が、そんなことを考えるわけもなく、あくまでもアカデミー賞の投票の仕組みからすると、最有力候補は選ばれないかもしれない…という矛盾も抱えていることを思い出してほしいだけです。それに計9本の候補作のうち…、


現代的なテーマに色濃く取り組んだのは「パラサイト」のほかには「ジョーカー」と「マリッジ・ストーリー」だけであり、残りの映画は過去を描いていたことも考慮すると、以前とは違って、アカデミー会員が若返り、過去への郷愁よりも現代劇を好んだとするならば、それらの3作品のうち、ポン・ジュノ監督が持ち出した貧富の格差というテーマが最も万人向けだったのも、よかったように思われます。しかしながら…、


「1917」は国内において、約1億3,254万ドルを稼ぎ、「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」は約1億4,240万ドル、「フォード V フェラーリ」も約1億1,638万ドルを売り上げ、「ジョーカー」に到っては約3億3,508万ドルを叩き出したのに対して、「パラサイト」は外国語映画としては異例の大ヒット作とは言え、約3,553万ドルしか売り上げられていません…。

その観客動員の圧倒的違いからすると、特に映画に関心のない世間一般の観客の人からすると、えッ?!、「パラサイト」??、何その映画?!、どこで上映してるの?!、韓国の映画?!、どうして、韓国の映画が、自分たちアメリカの映画の賞を獲るの…?!、ワケがわからない…と、マイナーな映画?!の戴冠に首をかしげられてしまうかもしれませんから、アカデミー賞はマニアックな領域に踏み込んでしまったかもしれず、もはや、ハリウッドの王道を行く華麗な映画の祭典ではなくなってしまったのかもしれません?!


…と以上のように、ネット利用の普及が「言葉の壁」を取り除いたこと、アカデミー会員の構成が実社会を反映し始めたかもしれないこと、ネタバレの好奇心を誘ったことにより、現実に映画が観られるという当たり前のことが実現できたかもしれないこと、そして、次点が有利?!というオスカーの複雑な票読みなどが絡みあい、外国語の映画がオスカーを席巻!!という前代未聞の歴史的快挙を招いたかもしれない…と考えてみたのですが…、




もちろん、複数の部門での受賞を果たしたわけですから、そのまぐれとは言えないであろう実績を鑑みると「パラサイト」の作品そのものが持つ力によって、頂点の栄冠を獲得しただけ!!というシンプルな勝因も絶対的に考えられます。しかし、ポン・ジュノ監督が受賞のスピーチにおいて…、


名匠マーティン・スコセッシ監督やクエンティン・タランティーノ監督たちを讃えていたように、候補にあげられた9作品には総て同等の価値がある!!という客観性を前提として、どうして、不利な外国映画が、それらの中から抜きん出ることができたのか…?!、あえて分析めいたことを考えてみた次第ですが、CIA リーダーのみなさんは、映画は国籍を問わず評価をされる…という当たり前のことが、ついにオスカーでも実現したかもしれない快挙について、どのような感想のご意見をお持ちになられたでしょう…?!


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