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Universal and AMC strike a deal shortening Theatrical window : 配信をめぐって、大ゲンカしていた映画館チェーンの AMC とユニバーサル映画が和解し、映画興行の期間短縮を認める現実的かつ微妙な契約を締結 ! !


話題の映画をこれまでよりも早く、自宅で楽しめるのはよいのですが、実際のところ、映画ファンにとっては、どれだけのメリットがあるのか?!


…を考えると、やや微妙かもしれない映画の興行期間を短縮する驚きの新契約を交わしたことを、世界最大の映画館チェーンの AMC とユニバーサル映画が共同で発表しました…!!


昔ながらの映画館での上映からネットの配信へ…という従来の映画の在り方を変える転換点の歴史的な合意とも受けとめられている両社の新契約は、これまでの少なくとも70日間の上映とされてきた映画興行の期間を一気に、わずか17日間に短縮し、そのあとは上映中の映画を並行して配信の市場に送り出してもかまわないと認めるものです。

この新契約にもとづいて具体的に言えば、ユニバーサル映画のドル箱シリーズ「ジュラシック・ワールド」の第3作め「ドミニオン」は、来年2021年夏の勝負映画として、6月11日の金曜日から全米公開の予定ですから…、


最短の興行期間が17日間ということは翌々週の6月27日の日曜日までは映画館での上映だけですが、28日の月曜日から配信を始めてもかまわないということになります。

ただし、あくまでも配信を始めてもかまわないというだけであり、映画館での上映が終わるとは限りませんから、観客は封切りから17日間を待てば、映画館で観るか、自宅で観るかの選択を得られるかもしれないに過ぎませんし、例にあげた「ジュラシック・ワールド 3」のような恐らく大ヒットになるであろうブロックバスター映画は17日めよりあとも映画館でしか観ることができない可能性は高そうです。


ユニバーサル映画と AMC とが、この興行期間短縮の新契約を結ぶに到った事情は、新型トランプのパンデミックが勃発し、今春3月半ばに北米の映画館のほとんどが閉鎖された前代未聞のピンチに応じて、ユニバーサル映画が4月10日全米公開のアニメ映画「トロールス」シリーズ第2弾「ワールド・ツアー」の封切りを先送りの新型トランプ延期をするのではなく、予定どおりに一部の映画館で上映を開始すると同時に配信レンタルをしてしまったことに対して…、


せっかくの人気アニメの新作から利益を得ることができなかった AMC 側が怒ってしまい、言わば映画館を見捨てたようなユニバーサル映画の映画は今後もう絶対に上映してやらない!!、前述の「ジュラシック・ワールド」も「ワイルド・スピード」も、人気のブラムハウスの低予算ホラー映画も何も上映しない!!と子どもじみた宣言をし、あろうことか、映画会社と映画館とが袂を分かってしまった…という騒動があったからですが…、

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しかし、冷静に映画の商売を分析すると、全米映画興行の週末ランキングにおいて、3週連続の第1位を獲得する映画はごく稀れであり、映画興行の売り上げの大部分は封切りから3週間のうちに集中して、稼ぎ出されているため、そのあとは、ほとんどの映画が大して観客も来ないのに慣習に則って、惰性的に上映されているに過ぎない…というのが現実ですから、そうした実態にもとづいて、両社がお互いに妥協できる和解の着地点として見い出したのが、この計3つの週末を含む17日間だと言えそうです。

よって、映画館の AMC 側としては、現在の映画興行の寿命と言えそうな約3週間の上映期間を優先的に獲得し、封切りと同時に配信という同時リリースを避けることが出来ますし、ユニバーサル映画の側としては、映画がまだ新作と見なされているうちに配信の市場に送り出して、映画館では途絶えた客足を補う稼ぎを狙うことが出来るようになります。


しかも、17日間後すぐのレンタル料金高めのプレミアム VOD の売り上げの歩合いが、AMC 側に与えられるそうですから、とどのつまり、自分たちも配信サービスの AMC シアターズ・オン・デマンドを営んでいる AMC としては、仮りに上映を17日間で打ち切ったとしても、従来の惰性的な上映を続けているのと同様に収入を得られるわけですから、空いたスクリーンを別の新作映画に与えられることも踏まえると、映画会社と映画館の双方にとって、メリットがあると言えそうな新契約かもしれません。

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肝心の私たち観客の側としては、17日間を過ぎたあとのプレミアム VOD のレンタル料金はおよそ20ドルですから、家族や友人が何人か集まって、鑑賞するのであれば安上がりですけれど、ひとりで観るのであれば、様々な割引きも利用できる映画館に出かけたほうが経済的かもしれませんし、レンタル料金が5ドル前後に値下がりするのは、やはり、封切りから約3か月後だそうですから、この映画の転換点と言われる歴史的な合意は、そんなに魅力的でもないかもしれません…?!とは言え…、


もはや、富裕層の娯楽として見なされている映画鑑賞は家族5人で出かければ、とりあえず、100ドル以上を支出することになりますから、ファミリー層としては、映画館に出かけるよりも、PVOD を利用したほうが…と、配信待ちを選ぶ可能性は高いかもしれません…。




なお、このユニバーサル映画と AMC の新契約はアメリカ国内に限ったものであり、諸外国でも適用されるのか?!、また、他社の映画スタジオも、この17日間ルールにもとづいて、興行の契約を見直すことになるのか?!は、これからの話ですが、いずれにしろ、映画の楽しみ方とビジネスの両方において、配信がさらに大きな位置を占めていくのは間違いありませんね。

映画ファンのみなさんとしては、ホームシアターの設備を整えたり、テレビを今よりも大きなものに買い換えるなどの検討を始めなければならないかもしれません…?!


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