Furious Spinoff :「ワイルド・スピード」が内輪もめのあげくに分裂 ! !、ヴィン・ディーゼルとの絶縁を目指すのかもしれないシリーズ枝分かれの方向性を窺わせるスピンオフ映画の製作が決まった ! !
故ポール・ウォーカーが亡くなった時点で、自分たちが好きな「ワイルド・スピード」シリーズは終わっていた…と気づいたファンの気持ちはもう離れてしまっています…。
先週末に世界各国で同時に封切られた「ザ・フェ8・オブ・ザ・フューリアス」のオープニング成績のトータルが、まさかの「スター・ウォーズ」超えの映画史上最大の封切りメガヒットの新記録達成!!にまでなった「ワイルド・スピード」シリーズが生まれ変わっていく将来像が窺えるようなスピンオフ映画が製作されることになった動きを、業界メディア Deadline のマイク・フレミングがスクープしてくれました…!!
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2006年公開の日本を舞台にした番外編的な「トーキョー・ドリフト」のシナリオを担当して以来、それ以後のシリーズの展開を司ってきた脚本家のクリス・モーガンが「ワイルド・スピード」の真の仕掛け人として、やはり、構想を練ることになるスピンオフ映画は、ドウェイン・ジョンソン扮するホブスとジェイソン・ステイサムのデッカード・ショウとがコンビを組んで活躍することになるストーリーだそうです…!!
そして、マイク・フレミングのスクープを追いかけて、さらに情報を追加してくれた Variety のジャスティン・クロールによれば、ドウェイン・ジョンソンとジェイソン・ステイサムのふたりどころか、シャーリーズ・セロンまで参戦をするそうです…!!
2011年公開の「ファスト・ファイブ」で登場するや、主人公のドム=ヴィン・ディーゼルとブライアン=故ポール・ウォーカーに並ぶ人気キャラクターの地位に即座にのしあがったホブスが単独で主演をつとめるスピンオフ映画は、シリーズが " ワイルド・スピード・シネマティック・ユニバース " へと拡大するらしい過程において、必ず作られるであろうと誰もが期待をしていたので、ドウェイン・ジョンソン主演作が現実に動き始めることは特に驚きではないかもしれません。
しかしながら、ホブスひとりではなく、そもそもは悪役のデッカード・ショウと現在の悪役のサイファーとが一緒に登場するとなると、「ザ・フェイト・オブ・ザ・フューリアス」で目立つ活躍をし、実のところ、主演級だったと見なされているドウェイン・ジョンソンとジェイソン・ステイサムのふたりとシャーリーズ・セロンとの対決が描かれるはずですから、これはスピンオフ映画ではなくて、「ザ・フェ8」の事実上の続篇の「ワイルド・スピード 9」??だと見なすことができそうです…!!
となれば、あたかも「ワイルド・スピード」シリーズが分裂してしまった?!かのようなイメージが否めないのですが、ユニバーサル映画としては、スピンオフ映画?!という体裁でスタートするホブスとデッカードのチームをいずれ、既存のドムのファミリーがメインの本流シリーズと入れ替えてしまいたいのでは?!
と、そう解釈がされてしまう背景には、どうやら、もうシリーズにとってはガンのような存在になろうとしているらしいヴィン・ディーゼルと縁を切ってしまいたい…という裏事情があるのでは…?!と考えられるからですが、えッ?!、主役のヴィン・ディーゼルが取り除かれるべきガンなの?!というのは…、
2013年の秋に故ポール・ウォーカーが亡くなってしまい、「ワイルド・スピード」シリーズの主人公が自分ひとりになったのをよいことに?!、ヴィン・ディーゼルは言わば " お山の大将 " として傲慢ぶりを発揮し始めたらしいことが漏れ伝えられるようになっていたのですが、ドウェイン・ジョンソンが昨2016年の夏に自分の Instagram 上で、どうやら、ドムをあてこすったような不満めいた発言を行い、「ザ・フェイト・オブ・ザ・フューリアス」の撮影中に何かのトラブルがあったらしいことをほのめかしました。
しかし、それについてはドウェイン・ジョンソンの発言があまりにも、あからさまであることから、「ザ・フェ8」が売りとする見どころの " ドムがまさかの悪役に転向して、ファミリーと対決?! " というコンセプトをアピールするための宣伝パフォーマンスではないか?!とも考えられて、プロレスの WWE とタイアップしたプロモーションが水面下で進められているらしい…とまで伝えられていました。
その「ワイルド・スピード 8」撮影時の遺恨にカタをつけるために、ヴィン・ディーゼルが WWE のリングにあがって、ドウェイン・ジョンソン=ザ・ロックとプロレスで対決する…!!という宣伝プランについては、結局のところ実現していませんが、ヴィン・ディーゼルはお山の大将らしい?!、ヴィン・ディーゼルとドウェイン・ジョンソンとはケンカして、お互いに口を利かないらしい?!という内輪もめについては、
両者が現場で顔をあわさないようにする配慮がされて、CG や代役を使うことで共演シーンがごまかされたばかりか、実はもう、とっくに決まってたホブスとデッカードが主人公のスピンオフ映画につながるヒントをほのめかしたらしいエンド・クレジットのオマケのシーンを嫉妬したのか、どうか?!はわかりませんが、不愉快に思ったらしいヴィン・ディーゼルがプロデューサーの立場から強引に削除してしまいました。
なので、一連の経緯から「ワイルド・スピード」の " ファミリー " というのは結局すべて、まやかしのウソであり、ヴィン・ディーゼルは故ポール・ウォーカーの死をていよく、自分の人気集めのお涙ちょうだいに利用している…と考え始めたファンの心は急速に冷めて、ブライアンと一緒にシリーズを去るのが賢明だと思い始めています…。
とは言え、ファンが離れ始めた…というシリーズ衰退の観測と映画史上最大の封切りメガヒットを達成!!という動員の結果とは相いれず、矛盾を抱えてしまう感が否めません。むしろ、「ワイルド・スピード」シリーズはより発展を遂げていると理解をされて然るべきです。しかしながら、潜水艦やミサイルまでが登場する展開というのは、そもそもは改造車のストリート・レースを題材にしたクライム映画だった「ワイルド・スピード」の原点とはもう大きく、かけ離れてしまっていますし、新トリロジーのテーマがどうやら、
シャーリーズ・セロンの悪役サイファーを追跡するものであるらしいことを含めて受けとめると、「ワイルド・スピード」はとにもかくにもド派手のダイナミックなアクションの見せ場を作り出すことを目的にして、徐々に絵空事のスパイ・アクション?!か、まるでヒーロー映画?!のようになりつつあるみたいですから、そうした娯楽性だけを徹底的に高めようとする舵の切り方については、それによって、より多くの観客を動員するために、これまでの「ワイルド・スピード」シリーズがよりどころにしていた " ファミリー " のテーマを愛して、親近感を抱いていた昔ながらのファンを切り捨てた…といった分析がされています…。
ただし、" ファミリー " というテーマについては、「ザ・フェイト・オブ・ザ・フューリアス」では別の方向が新たに示されたわけですから、やはり、より発展したという解釈もできるのですが、ドムが新たに抱え込んだ " ファミリー " の事情は、ドムに対して、故ポール・ウォーカーのブライアンと同様に引退することをうながして、今後のミッションからは身を退くことを求めかねない要素ですから、製作・配給のユニバーサル映画はシリーズにとってはもう邪魔者?!のヴィン・ディーゼルを追い払ってしまう段取りを整えた…という筋書きだと深読みをすることもできそうです。
よって、「ワイルド・スピード」シリーズは、シャーリーズ・セロンの悪役サイファーを追跡する続篇の第9作めと第10作めの展開を通して、ヴィン・ディーゼルのドムとファミリーの存在を打ち消しながら、ドウェイン・ジョンソンのホブス、ジェイソン・ステイサムのデッカード、そして、カート・ラッセルのミスター・ノーバディに、スコット・イーストウッドのリトル・ノーバディらのチームを前面に押し出して、第11作め?!からの主人公に仕立てあげる生まれ変わりを目指すのでは…?!とも憶測できたのですが、しかし、悪役サイファーを追う流れがスピンオフ映画?!として、別に展開するのであれば、本流の「9」と「10」は一体、どのような物語が描かれることになるのか…?!
いずれにしろ、険悪なヴィン・ディーゼルとドウェイン・ジョンソンとは切り離されるらしいのが決まったのかもしれないことで、ますます混迷と不快感とが増してきたような感じがしないでもない「ワイルド・スピード」シリーズですが、ファンの方の中には、「スター・ウォーズ」のハン・ソロにトリビュートしたサン・カンのハンと、ワンダーウーマンのガル・ガドットが演じたジゼルのカップルが好きだ!!という人は少なくないと思います。ところが、そのハンを殺した張本人のジェイソン・ステイサムのデッカードが活躍するスピンオフ映画が作られて、将来的には「ワイルド・スピード」の新しい主人公のひとりになるのではないか…?!といった動きまで伝えられたわけですから、どのように思われたのか…?!、とにかく、故ポール・ウォーカーの事故死を軽々しく人気取りのネタにするのはもう、やめたほうがいいですね…。