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Lizzie : 実の娘が斧を使って、父と継母を惨殺したとされる19世紀の猟奇的な未解決事件の闇の真相として、クロエ・セヴィニーとクリステン・スチュワートの女性同士の愛を絡めたスリラー映画の佳作「リジー」の予告編を初公開 ! !



故黒澤明監督の「天国と地獄」の原作者である故エド・マクベインが、現実に起きた殺人事件を推理して、導き出した真相を採用したらしい展開です!!


ホラー映画の「ザ・ボーイ」と言っても、ローレン・コーハン(「マイル 22」8月17日全米公開)が呪われた人形を子守りするハメになった2016年公開の作品ではなくて、自作のショート・フィルム(2011年)を下敷きとし、わずか9歳の男の子が連続殺人鬼になっていく…というショッキングなストーリーを描いた2015年公開の作品で衝撃のデビューを飾ったクレイグ・ウィリアム・マクニール監督の第2作め「リジー」の予告編を、配給のサバン・フィルムズとロードサイド・アトラクションズが初公開してくれました…!!

Trailer : Lizzie


今年2018年1月開催のサンダンス・フィルム・フェスティバルで初お披露目のプレミア上映の結果が、ズバ抜けた傑作ではないものの、主演のクロエ・セヴィニークリステン・スチュワートの鬼気迫る演技が真に迫り、高評価を博した「リジー」は、1892年8月4日にマサチューセッツ州のフォール・リヴァーで現実に起きた猟奇的な手斧殺人事件の実話を独自の現代的な解釈で描いたスリラー映画です…!!


「奥さまは魔女」のサマンサとして愛された故エリザベス・モンゴメリー主演のテレビ映画「奥様は殺人鬼」(1975年)や、クリスティーナ・リッチ主演のテレビ映画(2014年)と、そのテレビシリーズ化「ザ・リジー・ボーデン・クロニクルズ」(2015年)などでも描かれた手斧殺人事件の実話は…、


地元の裕福な名士として知られたアンドリュー・ジャクソン・ボーデン氏と再婚相手のふたりめの妻アビーとが、自宅において何者かにより、手斧によって繰り返し、激しく斬りつけられ、惨殺された…!!という恐ろしい出来事ですが、父の再婚をきっかけに財産の相続をめぐって、家庭内に不和が生じ、父と継母の両親と、先妻の娘である姉妹エマとリジーとの間にはドロドロの確執があったことから、事件当日の犯行時刻に自宅にいたリジーが容疑者として逮捕されてしまうことに…!!、ところが…、


斧でメチャクチャに殴打して、斬り殺しただけに当然、犯人は大量の返り血を浴びているはずなのに、そうした血痕の残ったリジーの衣服が見つからず、凶器の斧も特定できなかったことから、裁判の審理の結果、無罪を勝ち取ったリジーは晴れて自由の身となり、事件は迷宮入りとなってしまうのですが、しかし、誰もが娘のリジーが実の父と再婚相手の継母を惨殺したに違いない…!!と確信し続けたため、いったい、犯行当日に起きた現実はどういうものだったのか?!と、闇に葬られた真相が今日もなお語られる未解決事件となっています…。


そのように米国犯罪史に残された大きな謎のひとつだけに、冒頭でふれた「87分署」シリーズでも知られるミステリ小説の大家の故エド・マクベインは、同著者の別名義のエヴァン・ハンターとして謎解きに挑み、1984年に出版した「リジー」の中で、リジーの交友関係をもとに、彼女は同性愛者だったと推理し、事件当日にやはり、在宅していたマギーという愛称のメイド、ブリジット・サリバンとは恋人同士だったと仮定しています。


クレイグ・ウィリアム・マクニール監督の「リジー」では、その故エド・マクベインの推理を採用したらしく、クロエ・セヴィニーが演じる容疑者のリジーと、クリステン・スチュワート扮するメイドのマギー AKA ブリジットの女性同士の愛を物語に盛り込むことにより、過去の猟奇的な事件の映画化を単に犯罪実録ものではなく、今日的な同性愛のテーマを含んだLGBT映画として観ることもできる趣きを持たせてくれているわけですが…、


故エド・マクベインの推理では、女性同士の親密なやりとりを継母のアビーに目撃され、軽蔑されたことに逆上したリジーがロウソク立ての燭台を使って、継母を突き殺したあと、帰宅した父のアンドリューに犯行を白状して、妻の死を告げてやったうえで、斧で斬りつけて殺害し、凶器はブリジットが処分したといった説だったものに、さらに…、


父アンドリュー=ジェイミー・シェリダン(「スポットライト」2015年)が、メイドのクリステン・スチュワートをレイプしていた…という痛々しい経緯や、娘のクロエ・セヴィニーは精神的に虐待されていた…という事情もあわせて描くことにより、これまでの男性上位の社会に対して、女性たちが反旗を翻す逆襲を始めた近年の事情をも反映したタイムリーな作品としても解釈できるように作り込んだようです。

© Roadside Attractions / Saban Films

どうして、返り血を浴びた衣服は存在しなかったのか?!、それはリジーとブリジットがあえて、全裸で凶行におよんだから…という説もあるだけに、そういう見どころももありそうな「リジー」は、北米で来月9月14日から限定公開で封切り!!、リジーの姉のエマ役を演じたのは、「ゴーン・ガール」(2014年)の女刑事のキム・ディケンズ。継母のアビー役は、テレビシリーズ「チャンネル・ゼロ」で、クレイグ・ウィリアム・マクニール監督と組んだ間柄のフィオナ・ショウ。そして、リジーの犯行の動機のひとつとして、叔父に財産をとられたくなかった…という説があるのですが、その問題のジョン叔父さん役は、近年はテレビシリーズ「アメリカン・ホラー・ストーリー」で活躍のデニス・オヘアです!!


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