Box Office : 11月2日～4日の全米映画ボックスオフィスTOP5の第1位 ! !

クイーンのフレディ・マーキュリーに扮したラミ・マレックの好演に反して、評論家に不評の「ボヘミアン・ラプソディ」が、観客の郷愁を誘い、音楽伝記映画としては史上2番めの封切り大ヒットの初登場第1位 ! !

第1位 (初) 「ボヘミアン・ラプソディ」(5,200万ドル)

$50,000,000−(4,000館/$12,500)−$50,000,000

Trailer : Bohemian Rhapsody

★RT支持率は評論家 59 % , 観客 95 % / Metacritic スコア 49 / 出口調査の CinemaScore A

「ボラット」（2006年）などの人騒がせなコメディ映画で知られるサシャ・バロン・コーエンが主演に起用された2010年の企画のスタートから数えて、完成までに足かけ約8年の月日が費やされた「ボヘミアン・ラプソディ」は、撮影終了を目前にして、ブライアン・シンガー監督が身から出た錆の解雇処分を食らい、デクスター・フレッチャー監督（エルトン・ジョンの音楽伝記映画「ロケットマン」2019年5月全米公開）にメガホンが引き継がれるなどのトラブルにくり返し、見舞われたご難続きの作品だけに…、

映画の出来栄えは、けして、良い評価をされていませんが、そうした舞台裏の事情など知ったこっちゃない世間一般のクイーンの音楽を愛する観客が映画館に詰めかけた結果として、週末3日間の封切り成績が約5,000万ドルの巨額に達したことを、製作・配給の20世紀FOX が発表してくれました…！！、よって…、

興行アナリストの読みでは、3,500万ドルから4,000万ドルの範囲のオープニング成績になる見込みだった「ボヘミアン・ラプソディ」は、良い意味で予想を裏切り、期待を大きく超えた動員を達成したばかりか、音楽伝記映画のジャンルとしては、2015年に封切られたヒップホップ・グループ N.W.A の誕生を描いた「ストレイト・アウタ・コンプトン」が叩き出した約6,020万ドル（2,757館）に次ぐ、史上2番めの封切り大ヒット！！となっています…！！

また、評論家と観客とでは見方が全く異なる…というのは、最近の作品で言えば、「ヴェノム」と同じか…ということになりますが、1991年に亡くなった故フレディ・マーキュリーのエイズの闘病までは描かず、評論家からは物足りないと突き放されたものの、観客には大いに気に入られたらしい「ボヘミアン・ラプソディ」は、出口調査の評価では最高と言える “ A ” のスコアを与えられています…！！

Movie Clip : クイーンの名曲が誕生する経緯を紹介した本編シーン 2連発 ! !

その好評価と大ヒットの結果を踏まえると、封切り興行の観客の約8割が、25歳以上のアダルト層だった「ボヘミアン・ラプソディ」を、あくまでも、クイーン讃歌の伝記映画として、生前のフレディ・マーキュリーを知る世代に向けて、郷愁を誘うものにした FOX の戦略は大当たり！！だったと言えそうかもしれません…！！

なお、先行して封切られたクイーンの地元イギリスでの大ヒットを含めた諸外国の売り上げの総額が、早くも1億ドルに近い約9,170万ドルに達している「ボヘミアン・ラプソディ」は、そこに約5,000万ドルの北米の封切り成績を上乗せするとトータルは約1億4,170万ドルになりますから、製作費の約5,200万ドルが回収されて、黒字が見込めるのは、もはや、間違いがなさそうです…！！

Featurette : 故フレディ・マーキュリーのモノマネではなく、行動の意味や、メンタルを理解して、本人そのものに成り切ろうとしたラミ・マレックのマジカルな名演技を紹介したプロモ・ビデオ ! !

…と、クイーンと故フレディ・マーキュリーの人気の高さをあらためて、思い知らされたような「ボヘミアン・ラプソディ」のオープニング・ヒットですが、果たして、熱演が絶賛されているラミ・マレックは来春の第91回アカデミー賞の最優秀主演男優賞の候補に挙げられるのか？！、前述のように玄人筋から与えられた低い評価とは裏腹の大ヒット！！の矛盾した状況が、どう影響するのか？！、今後の映画賞レースでの「ボヘミアン・ラプソディ」の微妙な位置づけも気になるところです…！！

B-Roll :「ボヘミアン・ラプソディ」の撮影の様子のメイキング・ビデオ ! !