Box Office : 3月29日～31日の全米映画ボックスオフィスTOP5の第1位

「アリス」のティム・バートン監督が、空飛ぶ子象の名作アニメを実写化した「ダンボ」が、ディズニーの期待にそって、舞い上がることが出来ず、低空飛行に甘んじたガッカリの初登場第1位 ! !

第1位 (初) 「ダンボ」(1億7,000万ドル)

$45,000,000−(4,259館/$10,566)−$45,000,000

Trailer : Dumbo

★RT の評論家の支持率 50 % / Metacritic スコア 52 / 出口調査の CinemaScore A-

1941年に封切られてから、もう約78年間も愛され続けている名作アニメの実写化となれば、少なくとも6,000万ドルは超えて、6,500万ドルぐらいをいきなり稼ぐのでは…？！という興行関係者の予想に対して、当のディズニーは控えめに5,000万ドル超えを想定していた「ダンボ」でしたが…、

週末3日間の売り上げのオープニング成績の見込みとして、ミッキーマウスが4,500万ドルの金額を発表したことから、メガホンをとったティム・バートン監督は誰の期待にも応じられず、「アリス・イン・ワンダーランド」の大ヒットを再び！！の狙いは、どうやら、的を外してしまったようです…。

ディズニーの実写化シリーズの封切り成績の歴代BEST10と国内での最終的な売り上げ

第1位 「美女と野獣」(2017年)　1億7,475万ドル（4,210館）>>> 5億401万ドル
第2位 「アリス・イン・ワンダーランド」(2010年)　1億1,610万ドル（3,728館）>>> 3億3,419万ドル
第3位 「ザ・ジャングル・ブック」(2016年)　1億326万ドル（4,028館）>>> 3億6,400万ドル
第4位 「オズ」（2013年）　7,911万ドル（3,912館）>>> 2億3,491万ドル
第5位 「マレフィセント」（2014年）　6,943万ドル（3,948館）>>> 2億4,141万ドル
第6位 「シンデレラ」(2015年)　6,788万ドル（3,845館）>>> 2億115万ドル
第7位 「ダンボ」(2019年)　4,500万ドル（4,259館）>>> ？？？
第8位 「101匹わんちゃん」(1996年)　3,350万ドル（2,794館）>>> 1億3,619万ドル
第9位 「アリス 2」（2016年）　2,686万ドル（3,763館）>>> 7,704万ドル
第10位 「ピートとドラゴン」(2016年)　$2,151万ドル（3,702館）>>> 7,623万ドル

…といった次第で、「ダンボ」は「シンデレラ」に次ぐ第7位だったわけですが、しかし…、

Movie Clip : 羽毛をキッカケにして、ダンボが空を飛ぶ能力をかいま見せるシーン ! !

第8位のグレン・クローズが悪役のクルエラ・デ・ビルを演じた「101匹わんちゃん」については、2010年の「アリス」から始まったものとされる実写化シリーズには本来は含まれない作品ですし、また、23年前の1996年当時の封切り成績の約3,350万ドルは、現在のお金の価値に置き換えれば、約5,484万ドルに相当するものと考えられますから、実際のところは「ダンボ」よりも上位に位置することになってしまいます。

よって、ともに不発と見なされた「アリス 2」と「ピートとドラゴン」のオープニング成績を凌いだに過ぎない「ダンボ」の国内での売り上げは、大台の1億ドルを超える可能性は期待できそうなものの、せいぜい1億ドル台の前半から半ばの金額が限界であり、2億ドルに到達する見込みはなさそうですから…、

国内で充分に稼ぐことができなさそうなディズニーが、製作費の約1億7,000万ドルを取り返し、利益をあげるためには海外市場での大ヒットに望みをかけるしかない…という事態になりそうです。ただし、その頼みの海外市場での封切り興行も…、

Movie Clip : 墜落しかけたダンボが華麗に空を舞うシーン ! !

9,000万ドル以上を売り上げるはずの期待に反して、約7,100万ドルしか稼ぐことが出来ておらず、振るわない状況となっていますから、果たして、空飛ぶ子象が世間の関心を存分に集めるだけの魅力を欠いていたのか、それとも、もう実写化シリーズが飽きられたのか、あるいは、やや見飽きた感が否めないティム・バートン監督の映像のセンスがもう古い…と、そっぽを向かれてしまったのか…？！は、何とも言えませんが、空飛ぶ子象は、やっぱり、象だけあって、空高く舞うことはできなかった…というオチになりそうですね。

Featurette : ティム・バートン監督が現実に巨大なサーカスのセットを造ったゴージャスな映画作りを紹介したプロモ・ビデオ ! !