Ammonite : ケイト・ウィンスレットが演じる伝説的な化石収集家と天才シアーシャ・ローナンちゃん扮する傷ついた地質学者の女性同士の恋を実話にもとづいて描き、来春の第93回アカデミー賞の候補にあげられるのは必至と期待大の話題作「アンモナイト」の予告編を初公開 ! !
1981年公開の故カレル・ライス監督の名作「フランス軍中尉の女」では、大女優のメリル・ストリープが演じた役に、ケイトが挑戦しています!!
イングランド・ドーセットのライム・レジスで暮らしていた作家の故ジョン・ファウルズが、「フランス軍中尉の女」の主人公のモデルにしたことや、英会話の勉強をされた方は絶対に知っている早口言葉の “ She sells seashells on the seashore ”(彼女は海岸で貝殻を売っている)のモデルになったとも言われている…
Trailer : Ammonite
19世紀の化石収集家の故メアリー・アニング(1799年〜1847年没)が、地質学者の故シャーロット・マーチソン(1788年〜1869年)と出会った実話からインスパイアされた「アンモナイト」を、北米で配給するネオンが予告編を初公開してくれました…!!
ジョシュ・オコナーとアレック・セカレアヌを主演に起用して、やはり、同性愛をテーマにした「ゴッズ・オウン・カントリー」が、2017年公開映画のベスト①に推されるまでの高評価を博したフランシス・リー監督(↓)が、1840年代を舞台にして、自ら執筆した脚本をもとに、メガホンをとった「アンモナイト」は…、
今年2020年の第73回 カンヌ国際映画祭で披露されるはずだった新作の中でも特に注目の作品でしたが、ご存知のように新型トランプの不都合により、プレミア上映が中止になったことから、いまだ実際のところ、レビューの評価は伝えられてはいないものの…、
これまでに計7回もオスカーにノミネートされて、そのうちの1回の「朗読者」(2008年)では最優秀主演女優賞に選ばれたケイト・ウィンスレットと、まだ26歳の若さなのに計4回もオスカーにノミネートされた輝かしい実績を持つ天才シアーシャ・ローナンちゃんの2大女優が共演したフランシス・リー監督の待望の新作ですから、もはやオスカーに絡むのは当然のことのように期待が寄せられています…!!
物語の主人公の化石収集家の故メアリー・アニングは、大昔には海底だったため化石が豊富に見つかるライム・レジスで生まれ育ったことから、幼い頃より化石の発掘を始め、「ルパンVS複製人間」(1978年)の吉川惣司監督と古生物学者の矢島道子さんが共著された朝日選書の「メアリー・アニングの冒険 - 恐竜学をひらいた女化石屋」の紹介によれば…、
舞台は博物学全盛の19世紀イギリス、今に至る恐竜ブームの先駆けともいえる化石を大量に掘り起こし、それをビジネスにしていた女性が主人公だ。まるでフィクションのような、けれども本当にあったお話。ドキドキしながら、さまざまな感慨にひたり、そして勉強にもなる、そんな冒険的読書を楽しめる。
メアリーのことを1度も聞いたことがなくても、彼女が生まれ育ったイギリス南西部ライムの海岸から掘り出した化石をロンドンの博物館で、あるいは図録の写真などで目にしたことはあるかもしれない。今日の恐竜学に大変な貢献をした人物なのだ。その生涯は多彩なエピソードに彩られ、いわば伝説となってもいた。しかし、まとまった資料などがあるわけでもなく、彼女の存在は謎に包まれたまま、本国でも忘れられつつあった。そんなメアリーの世界初の本格的評伝の執筆を、日本の古生物学者とアニメ脚本家という異色のコンビが成し遂げた。このこと自体も「冒険」といえそうだ。
本書はまた、男尊女卑、階級社会の国と時代にあって、たったひとりで貧しい家族を養い、紳士学者たちを相手にビジネスをし、自身の名前では論文などを一切残せなかった女性が、気丈に懸命に生きた切ない記録でもある。頑固でやや偏屈なキャラクターの愛すべきメアリー…、わずかに残る手紙の文章とイラストからは自然が産み出すものへの観察眼の細やかさ、真実をみる洞察力が感じられる。おそらくメアリー自身がそうであったように、一筋縄ではゆかない、多面的でちょっと不思議な味わいのある評伝になっている。
…とのことで、まだ11歳の子どもだった1811年に、イクチオサウルスの全身の化石を発掘したことで一躍、メアリーは化石ハンターとして有名になったものの、それによって富を得たわけではなく、家具職人だった父を早くに失った家族は経済的には恵まれず、メアリーは病いの母を抱えて、家計を支えるため、観光客を相手にベタな化石を売って、糊口をしのいでいたところ…、
裕福な地質学者の故ロデリック・マーチソン(1792年〜1871年没)が、妻のシャーロット、つまり、シアーシャ・ローナンちゃんを伴って、訪れ、しばらく妻を預かってほしいと持ちかけられることに…。
しかし、頑固でやや偏屈…と紹介されていたメアリーですから、その他人の面倒をみることになる申し出をけして、快く思わなかったものの、マーチソン氏が提示したお金がどうしても必要だったことや、シャーロットがどうやら近親者を失ったらしいことで、心が傷つき、疲れていることにも同情したのかもしれませんが、言わば弟子入りを認めたことから、生まれも育ちも違い、当初はまるで別世界の異人同士のような女性たちが思いがけず、お互いのうちに秘めていた共通点に気づくことになるようです…!!
共演者として、フランシス・リー監督の前作「ゴッズ・オウン・カントリー」から続けて、アレック・セカレアヌとジェマ・ジョーンズが参加しているほか、「ハリポタ」シリーズや「コレット」(2018年)などのフィオナ・ショウ、シアーシャ・ローナンちゃんとは「メアリー・クイーン・オブ・スコッツ」(2018年)でも一緒だったジェームズ・マクアードルらが名前が連ねている「アンモナイト」は…、
北米では今秋11月13日から限定公開での封切りですが、でも、その前に来月9月10日に開幕のカナダのトロント国際映画祭で、ついにようやく、お披露目のプレミア上映が行われる予定ですから、出来栄えの評価が伝えられることになるはずです…!!
さて、配給のネオンは、ポン・ジュノ監督の「パラサイト」を今春の第92回 アカデミー賞の頂点に導き、最優秀作品賞を外国映画が受賞する!!という史上初の快挙を成し遂げるキャンペーンに成功していますから、ひょっとすると天才シアーシャ・ローナンちゃんが、ついにオスカー像を手にする可能性は充分にあり得そうかも…?!、乞うご期待の「アンモナイト」ですね…!!
Photo Credit: © Neon. All Rights Reserved.
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