Bright :「スーサイド・スクワッド」の監督とウィル・スミスのタッグを起用した Netflix が、同社史上最も高額の製作費を投じ、ブロックバスター映画のアクション大作に挑んだ「ブライト」の予告編を初公開 ! !
Netflix としては、このウィル・スミス主演のアクション大作を切り札にして、視聴者を増やしたいのでしょうが、でも、賢明な映画ファンは…、
それほど魅力のある作品なのか、どうか…？！、ちょっと思案してしまうかもしれない「ブライト」の予告編が、サン・ディエゴ・コミックコン初日の本日＝7月20日（木）に、メイン会場のホール H で催されたプレゼンのイベントで披露されました…！！
Trailer : Bright
ピーター・ジャクソン監督の「ロード・オブ・ザ・リング」と「ザ・ホビット」の両トリロジーに登場したエルフや、オークといった架空のファンタジックな種族が現実に存在し、人間と一緒に社会生活を営んでいるから当然、就職して、ふつうに働いたり、中には悪の道にも走る者もいる…！！という世界観を前提として、「スーサイド・スクワッド」（2016年）のデヴィッド・エアー監督が、デッドショットのウィル・スミスと続けて、タッグを組んだブライトは…、
ロス市警の警察官スコット＝ウィル・スミスが、オーク族としては初めて、警察に採用されたニック＝ジョエル・エッジャートンとコンビを組まされることに…！！と、生まれ育った背景が異なるミスマッチなコンビが紆余曲折を経て、お互いに知りあっていく…という、おなじみのバディ・ムービーだそうです！！
果たして、この「ブライト」の出来栄えはいかがなものか…？！については、まだ配信されていないのだから、わからないわけですが、しかし、前述のように賢明な映画ファンの方は、この Netflix 史上最も高額の製作費の約9,000万ドルが投じられた大作が、マックス・ランディスのオリジナル脚本によるものであることに、少し戸惑ってしまうかもしれません…。と言うのも…、
「スター・ウォーズ : ザ・ フォース・アウェイクンズ」（2015年）について、デイジー・リドリーの戦うヒロイン、レイは紋切り型の当り前すぎる理想的な主人公だから失敗…と評価している脚本家のマックス・ランディスは、大友克洋さんのコミックを「AKIRA」から発想したサイキック映画の「クロニクル」（2012年）こそ、カルト的な人気を博しているものの、その後に執筆したジェームズ・マカヴォイとダニエル・ラドクリフ共演の「ヴィクター・フランケンシュタイン」（2015年）と、ジェシー・アイゼンバーグとクリステン・スチュワートが共演した「アメリカン・ウルトラ」（2015年）は共に観客に受け入れられず、不発の失敗となっています…。
「ブルース・ブラザース」（1980年）のジョン・ランディス監督の息子のマックス・ランディスがユニークな視点を持っていること自体は評価できるのですが、しかし、それは必ずしも、一般の観客の嗜好とマッチしているとは言えないかもしれません。それにデヴィッド・エアー監督にしても…、
悪のコミックヒーロー映画の「スーサイド・スクワッド」は、マーゴット・ロビーのハーレー・クインの人気のおかげで？！、特大ヒットを叩きだしたもの、内容そのものは低い評価に甘んじていますし、キアヌ・リーブス主演の「ストリート・キングス」（2008年）が失敗の一方、ジェイク・ジレンホール主演の「エンド・オブ・ウォッチ」（2012年）は高評価を博するなど、映画の出来栄えには、ムラがある…と見なされています。
よって、少しクセのある脚本家と監督とが組んだ「ブライト」は、多額の製作費で作られたファンタジーのクライム・アクション大作とは言え、予告編の見かけほどには、スンナリと楽しめる娯楽作ではないかもしれない…と、映画ファンの方は判断をしそうなので、仮りに Netflix をこれから利用するか、どうか？！のキッカケとしては、容易にイエスと言えるほどの強い魅力は感じないのかもしれません…。
共演者として、元祖ドラゴン・タトゥーの女のノオミ・ラパス、リメイク版「ハートブルー」の「ポイント・ブレイク」（2015年）のエドガー・ラミレス、「ヴァンパイア・アカデミー」（2014年）のルーシー・フライ、そして、やはり、「スーサイド・スクワッド」から続けて、参加したアイク・バリンホルツとケネス・チョイらが登場する「ブライト」は、Netflix の年末年始の勝負作として、12月22日から配信！！、デンゼル・ワシントンがオスカーの最優秀主演男優賞に選ばれた傑作「トレーニング・デイ」（2001年）の脚本家でもあるデヴィッド・エアー監督は、警察モノは得意だけに期待はしたいのですが、CIA リーダーのみなさんは、「ブライト」の予告編をご覧になって、どのような感想をお持ちになられたでしょう…？！
