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Box Office : 6月8日~10日の全米映画ボックスオフィスTOP5の第4位


ホラー映画の傑作ながら、超自然的な恐怖への崇拝になぞらえて、できれば話題にはしたくないテーマを描いた「ヘレディタリィ」を間違えて観てしまった観客が嫌悪のあまり、最低の出口評価を与える最高の結果が得られた初登場第4位 ! !


第4位 (初) 「ヘレディタリィ(1,000万ドル)

$13,037,336−(2,964館/$4,399)−$13,037,336

Trailer : Hereditary


RT支持率は評論家 93 % , 観客 60 % / Metacritic スコア 87 / 出口調査の CinemaScore D+

晴れ晴れとした気持ちにつられて、足取りも軽く映画館をあとに…などと、ハッピーエンドの結末を迎えるホラー映画はまず、あり得ないわけですから、ゾッとした不安を抱えて、後ろから恐ろしいものが尾いてくるんじゃないか…と思わず振り返りたくなるような気持ちで帰ることになるのは、観客もあらかじめ覚悟は出来ていたはずですが…、


しかし、とりわけ後味が悪い…と言われている「ヘレディタリィ」が、言わば意図にそった最高の結果として嫌悪され、最低の出口評価の “ D+ ” を食らう大成功をおさめた初登場第4位のデビューとなりました!!

ショート・フィルムの習作を重ねて、キャリアを築いたニューヨーク出身のアリー・アスター監督(↓ 写真)が、今年2018年初めのサンダンス・フィルム・フェスティバルで発表するや一躍、話題の的になったホラー映画「ヘレディタリィ」が売り上げたオープニング成績の約1,304万ドルは…、


辛うじて、1,000万ドルに届かない金額ていどだろう…と見込まれていた予想を大きく上回ったばかりか、いわゆる “ A24 ホラー ” のブランド、つまり、配給会社の A24 を通じて公開されるオリジナル性の高い良質なホラー映画としては、アニヤ・テイラー=ジョイが世に飛び出すことになった「ザ・ウィッチ」(2016年)の記録=880万ドル(2,046館)を超えた最高のオープニング・ヒットであると同時に…、


アカデミー賞の最優秀作品賞を受賞した「ムーンライト」(2016年)や、「レディー・バード」(2017年)などを封切った同社史上においても、かつてない高額を売り上げることができた最高の封切りヒットの新記録を達成した№1!!ですから、大がひとつでは足りない大大成功となっています…!!

そんな興行的成功と最低の出口評価という矛盾を抱えた「ヘレディタリィ」は、M・ナイト・シャマラン監督の出世作「シックス・センス」(1999年)でも超自然的な子どもを抱えていたトニ・コレットが演じる主人公のミニチュア・アーティストが、けして良い関係を築くことのできなかった母エレンが認知症を患った末に亡くなったことから、家族の血筋にまつわる恐怖に祟られていくことになる戦慄の家族映画です!!


家族の血筋の恐怖とは何なのか?!について詳しく書くと、ネタバレになってしまうので、超自然的なものへの崇拝の側面については特にふれないことにしますが、しかし、この映画の物語の真の恐怖は “ 親譲り ” や、“ 遺伝性の… ” といった意味の題名が示す通り、血筋を通して受け継がれてしまう心や精神の病いだと解釈されています。


記事の見出しに “ できれば話題にはしたくない… ” と書いたように、ひとの心の闇や、精神の状態の病いについて語るのは、世間一般のごく当たり前の人からすれば、とうてい日常の愉快な話題として持ち出せるものではなく、いわゆる “ タブー ” の範疇に入るものではと思います。なので…、


映画の格付け サイト Rotten Tomatoes において、評論家たちが 93%の高い支持率を与えていることや、21世紀で最高のホラー映画!!、これは現代の「エクソシスト」だ!!などと煽った謳い文句に釣られ、どれだけ恐ろしいホラー映画なのか?!と、キャーキャー叫ぶのを楽しみにして映画館に出かけてしまった人たちにとっては、自分らが期待したのとは違うタイプのホラー映画だった…というガッカリのカン違いと、不愉快な展開のすえに後味の悪い結末へと到る嫌悪感から思わず、最低の出口評価の “ D+ ” を与えて、罰したものと考えられています。


よって、壊れた家族の物語について、観客が存分に不愉快を味わって、陰鬱な気持ちになったのですから、この「ヘレディタリィ」については、“ D+ ” の評価は失敗ではなくて、例えば、フランク・ダラボン監督の傑作「ザ・ミスト」(2007年)を初めて観た人が思わず、 “ D ” にしてしまうのは理解できなくもない…といった意味合いから、むしろ、ホラー映画として大成功の賛辞では…?!となる次第ですが…、


果たして、その最低であると同時に最高にあたる評価が功を奏し、さらに話題を集めて、集客を稼ぐことができるのか?!という今後の動員への効果が注目されている「ヘレディタリィ」で、トニ・コレットの夫のスティーヴを演じているのは、主演俳優も監督も共に失脚をし、ハリウッドから追放されてしまっただけに、この映画はいずれ封印されちゃうのか?!と心配になってしまう「ユージュアル・サスペクツ」(1995年)で知られるガブリエル・バーンです…!!(↓ 写真)



そして、問題の息子のピーターに扮して、最高の演技力を発揮したと言われているのは、「ジュマンジ」(2017年)が大ヒットになったアレックス・ウルフ(↑ 写真)に加えて、ブロードウェイ・ミュージカルの「マチルダ」で、主人公のマチルダを演じて、才能が注目されることになったミリー・シャピロちゃんが、末娘のチャーリーに扮し…(↓ 写真)、



トニ・コレットがセラピーの集まりで出会うことになるジョアンの役を、マクドナルドで起きた事件を描いた問題作「コンプライアンス」(2012年)のアン・ダウド(↑ 写真)が担当しています…!!


B-Roll :「ヘレディタリィ」の撮影風景のメイキング・ビデオ ! !



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