Oscars : 視聴率低迷のアカデミー賞が、ついに大衆ウケのバカデミー賞に生まれ変わることを決めて、新たに最優秀みんな大好き映画の作品賞を設けることが明らかになった ! !
若者がオスカーを観なくなったせいで、視聴率低迷と言われますが、しかし、地上波のテレビそのものが、もう観られなくなっただけなのでは…?!
エレン・デジェネレスが司会をつとめ、最優秀作品賞に選ばれるのは人気の「グラビティ」か…?!と期待されたことで、視聴者の数がピークだった2014年開催の第86回(↓ 写真)と比較すると…、
今年2018年の第90回の放送は約39%ものマイナスにおちいってしまったばかりか、若年層のオスカー離れが著しいことから、2028年までの授賞式を放送する権利を取得しているディズニー傘下のABCテレビから強い圧力を受けた映画芸術科学アカデミーが、来年2019年開催の第91回から新たに「秀でた業績を達成した人気映画」の部門を設けて、どうやら…、
通常の最優秀作品賞とは別に言うなれば、最優秀みんな大好き映画の作品賞?!とでもして、例えば、マーベルのヒーロー映画や、「スター・ウォーズ」といった人気のブロックバスター映画の大ヒット作にも別枠のオスカーを与えることになるらしい予定が明らかになりました…!!(via : Variety)
つまり、最優秀ヒーロー賞や悪役賞などのTVウケする賞を設けて、若年層の視聴者を獲得している MTV・ムービー & TV・アワーズなどを意識し、それに近づけることで、視聴率を回復しよう!!という安易な案ですが、それに伴い、これまでの映画の祭典の頂点としての権威は失墜して、長年にわたって築いた伝統も失われることになるため、アカデミー賞のバカデミー賞化?!には多くの映画ファンが反対の異議を唱え、むしろ、視聴率が下がりそうな印象となりつつあります…。
また、今後は放送時間もあらかじめ、3時間と決めて、限定することが検討されているため、そうすると、これまでのように全部門の受賞をテレビでは観ることができなくなり、例えば、最優秀短編ドキュメンタリー賞のようなマイナーな部門は、CM の間にサッサと発表が済まされることになりそうです。
さらに再来年の2020年の授賞式は、当初に予定した2月23日の開催から、同月9日の開催へと日程を繰り上げるそうです。様々な映画賞が発表し尽されたあとで、最も最後に発表されるオスカーは受賞作品や受賞者が、もはや、100%に近いような確率で予想できてしまうため、日程を繰り上げることで、かつてのサプライズの感動を取り戻そう…という考えではないか?!と憶測できそうです。
最優秀みんな大好き映画の作品賞を設けることによって、これまではオスカーに不向きとされてきた「アベンジャーズ」のような娯楽色の強い作品の作り手にもオスカー像が与えられること自体は、けして、悪くはない考えだと前向きに受けとめることもできます。しかしながら、みんな大好き映画とフツーの映画の線引きはどのようにして、決めるのか…?!、例えば、昨2017年の第89回授賞式で、最優秀作品賞に決定!!と誤って発表されてしまった「ラ・ラ・ランド」は、真にオスカーの最優秀作品賞に値する作品であると同時に、みんな大好き映画でもあります…。
となれば、「ラ・ラ・ランド」にオスカー像を与えるウケ狙いを目的として、みんな大好き映画の作品賞の方にノミネートして、通常の最優秀作品賞の候補から外してしまったら、映画ファンはどのような気持ちになってしまうのか…?!、それと同様に、ジェームズ・キャメロン監督の「タイタニック」(1997年)は、巨額を投じたブロックバスター映画の大ヒット作ながら、アカデミー賞では最優秀作品賞を含めて計11冠を獲得した名作であり、同映画のファンは、そのことに満足して、誇りを抱いています。でも、これからは「タイタニック」のような作品は、みんな大好き映画として見なされ、もう本来のオスカーの最優秀作品賞は与えられないのでしょうか…?!、似たようなチグハグは、クリス・ノーラン監督の映画にだって当てはめて言うことが出来そうです…。
オスカーはどうして、かねてより望まれている最優秀声優賞や、「猿の惑星」などのモーキャップの演技を評価する最優秀キャラクター賞、そして、命がけを承知して、危険なアクションに挑戦したスタントマンやトム・クルーズを評価する最優秀スタント賞を設けるといった方向では考えなかったのか…?!が、とても残念のように思われますが、さて、第1回の最優秀みんな大好き映画の作品賞にノミネートされて、本来の最優秀作品賞からは外される屈辱を味わうことになるのは、どの作品なのか?!、CIA リーダーのみなさんは、最優秀みんな大好き映画の作品賞の新設について、どのような感想をお持ちになられたでしょう…?!