91st Academy Awards : 人気の「ボヘミアン・ラプソディ」が最多4部門で受賞を果たし、「ローマ」のアルフォンソ・キュアロン監督が2度めの監督賞を受賞の快挙 ! !、しかし、最優秀作品賞は「グリーン・ブック」が選ばれた第91回 アカデミー賞 授賞式の結果に、スパイク・リー監督が怒りの退席 ! !
【Update】: 「グラビティ」が最優秀作品賞を獲ることができなかったアルフォンソ・キュアロン監督がまた、最後の最後にひっくり返されてしまいました…。やはり、映画興行界が反発する配信映画に立ちはだかる壁はまだ高いようです…。
現地のハリウッドで、いよいよ本日の日曜日(2月24日)に授賞式が催される第91回アカデミー賞にノミネートされた候補を今一度、確認し、受賞の結果を予想しておいてください…!!
※このページは授賞式の進展にあわせて、各部門の栄えある受賞に ★ をつけて更新し、最終的に第91回アカデミー賞の受賞結果のレポートに仕上げていきます。各部門の受賞の結果は例年通り、その都度、Twitter と Facebook で速報するので、フォローしておいて下さい!!
次々にプレゼンターが登場して、各部門の賞を発表し、あれよあれよという間に進展していく授賞式について、アッサリとして、今風のスピーディーでよかった…という人もいるかもしれませんが、かつてのような映画の祭典らしい華やかさを欠いて、余韻も何もないタダの発表の連続はつまらない、やはり、司会者がいて、客席のセレブをいじったり、何か趣向を凝らしたネタを盛り込んで、楽しませてほしかった…という昔ながらのオスカー・ファンの方もいたのでは…?!と思われる第91回の授賞式が終わりました…。
みんな大好き映画部門?!という、いったい、何が誰が大好きなのか?!の基準(興行成績ではありません)がまったく、誰にもわからない部門の新設をめぐるトラブルや、またぞろ、誰も気にしていない Twitter の過去のどうでもいい投稿を大げさに持ち出して、司会者を降板させたアホな一連の経緯はもう、あまりにも幼稚な議論のため、それらをイチイチお伝えすると、映画界って、バカだね…と思われかねないマイナス効果を考慮し、書く側も読む側も時間の無駄なので、CIA ではあえて、お伝えしませんでした…。
そんな何かと腐敗した第91回 アカデミー賞 授賞式の結果は以下の通りです。ご確認ください…!!
最優秀作品賞 - BEST PICTURE
★「グリーン・ブック」
のちの将来になって、第2の「ドライビング・ミス・デイジー」(1989年)と言われかねないような結果になってしまったかもしれません…。英国アカデミー賞が配信映画の「ローマ」に最優秀作品賞を与えたことが、現地の映画界と映画興行界との間に亀裂を生じるバカバカしい幼稚じみたトラブルになっていますから、オスカーは無難な選択をしたことになりますが、映画館の経営者の顔色を窺ったような後ずさりの結果として受けとめてしまった映画ファンの方は、アカデミー賞は結局、時代遅れ…、監督賞の候補にあげられない映画が最優秀作品賞だなんて、矛盾してる…とガッカリしてしまったかも…?!、しかし、映画はもう配信で観る時代へ…という流れに抵抗しても、今さら変えられないように思います。
過去に「ザ・ダークナイト」に大きな賞を与えて、そうか!!、これからはコミックヒーロー映画が流行る時代なのか!!と世間一般に思わせることができず、「アバター」に最優秀作品賞を与えなかったことで、そうか!!、これからは3D映画の時代なのか!!とも思わせることができなかった映画界は、もしかすると「ローマ」が最優秀作品賞に選ばれなかったことで、そうか!!、これからは配信映画の時代なのか!!と、世間にインパクトを与えられなかったことで、またまた自分たちの新しいビジネス展開に勢いをつける機会を失ったかもしれません…?!
また、怒りの意味については、当の本人しか語れませんが、「グリーン・ブック」の受賞が発表されるなり、スパイク・リー監督が席を立ってしまったことが、AP 通信の記者によって伝えられています…。
Spike Lee was visibly angry when "Green Book" was announced as the winner of best picture at the Oscars, waving his arms in disgust and appearing to try to storm out of the Dolby Theatre before he was stopped at the doors. He returned to his seat when the speeches were over.
— Andrew Dalton (@andyjamesdalton) 2019年2月25日
【Update】: 最優秀作品賞受賞のスピーチの途中に怒りの感情を示して、席を立った無礼について、スパイク・リー監督の「俺は呪われている…」というコメントによれば、1990年開催の第62回の授賞式において、「グリーン・ブック」と似たような内容の運転手映画「ドライビング・ミス・デイジー」が最優秀作品賞に選ばれ、自分の「ドゥ・ザ・ライト・シング」が軽んじられた悪夢が再現かよ…!!というのが怒りの理由のようです…。
「グリーン・ブック」に敗退した候補作は、「ローマ」,「スター誕生」,「ブラッククランスマン」,「ブラック・パンサー」,「ボヘミアン・ラプソディ」,「ザ・フェイバリット」,「ヴァイス」でした…。
最優秀長編アニメ映画賞 - ANIMATED FEATURE FILM
★「スパイダーマン : イントゥ・ザ・スパイダーバース」に決定 ! !
Photo Credit: © Sony Pictures. All Rights Reserved.
「スター・ウォーズ」の「ソロ」の監督をクビになって、追い出されたフィル・ロードとクリス・ミラーのコンビが仕掛け人をつとめたアニメが絶賛されて、大ヒットになり、オスカーまで受賞!!という皮肉な見方もできる結果となっています…。
「インクレディブルス 2」
「アイル・オブ・ドッグス」
「未来のミライ」
「ラルフ・ブレイクス・ジ・インターネット」
最優秀監督賞 - DIRECTING
★「ローマ」のアルフォンソ・キュアロン監督に決定 ! !
Photo Credit: © Netflix. All Rights Reserved.
冒頭のように、「グラビティ」に次いで、2度めの監督賞受賞!!の快挙ですが、最後の最後になって、最優秀作品賞には選ばれない…という2度めの敗北が本当に気の毒となっています…。
前回の監督賞を受賞した親友ギレルモ・デル・トロ監督がオスカー像を手渡し、お互いに助けあい、一緒に映画を作ってきた名監督同士の抱擁は感動した!!という映画ファンの方はきっと大勢いたと思います!!
アダム・マッケイ監督 「ヴァイス」
パヴェウ・パヴリコフスキ監督 「コールド・ウォー」
ヨルゴス・ランティモス監督 「ザ・フェイバリット」
最優秀主演男優賞 - ACTOR IN A LEADING ROLE
★「ボヘミアン・ラプソディ」のラミ・マレックに決定 ! !
Photo Credit: © 20th Century Fox. All Rights Reserved.
過去に同性愛者を揶揄する冗談の Tweet をしたから…と司会者を降板に追い込むのであれば、未成年の少年を対象にした同性愛の性犯罪の容疑に問われているブライアン・シンガー監督の映画を候補にあげても、ダメなのでは…?!という議論はどうして起きないのか?!、現実に性犯罪の行為におよぶよりも、Twitter の書き込みの方が罪が重いの?!、ダブルスタンダードの二枚舌では…?!というのが、世間一般の方には疑問かもしれませんが、みんなクイーンが大好き!!という勢いに圧されてしまったかもしれません…?!
しかし、そのブライアン・シンガー監督をめぐるスキャンダルは別として、ラミ・マレックの受賞は充分に讃えられて、然るべき結果だと思われます!!
クリスチャン・ベール 「ヴァイス」
ブラッドレー・クーパー 「スター誕生」
ヴィゴ・モーテンセン 「グリーン・ブック」
ウィレム・デフォー 「アット・エターニティ'ズ・ゲート」
最優秀主演女優賞 - ACTRESS IN A LEADING ROLE
★「ザ・フェイバリット」のオリヴィア・コールマンに決定 ! !
オリヴィア・コールマンの受賞は、まったく文句のつけようがない妥当な結果ですが、でも、ハリウッドはきっと、グレン・クローズを選ぶだろう…と、映画ファンは思っていたので、そういう掟破り?!の意味において、ビックリの番狂わせとなっています…!!、映画界に長年にわたって貢献したベテランに賞を与える…という考え方そのものは善いことですが、でも、その情実のおかげで、本来なら選ばれて然るべき人たちが無冠に終わってきた過去を踏まえると、オスカーも少しは変わってきたのかもしれません…。
グレン・クローズ 「ザ・ワイフ」
レディー・ガガ 「スター誕生」
メリッサ・マッカーシー 「キャン・ユー・エヴァー・フォアギブ・ミー」
ヤリッツァ・アパリシオ 「ローマ」
最優秀助演男優賞 - ACTOR IN A SUPPORTING ROLE
★「グリーン・ブック」のマハーシャラ・アリに決定 ! !
Photo Credit: © Universal Pictures. All Rights Reserved.
アダム・ドライヴァー 「ブラッククランスマン」
サム・エリオット 「スター誕生」
リチャード・E・グラント 「キャン・ユー・エヴァー・フォアギブ・ミー」
サム・ロックウェル 「ヴァイス」
最優秀助演女優賞 - ACTRESS IN A SUPPORTING ROLE
★「イフ・ビール・ストリート・クドゥ・トーク」のレジーナ・キングに決定 ! !
Photo Credit: © Annapurna Pictures. All Rights Reserved.
エイミー・アダムス 「ヴァイス」
エマ・ストーン 「ザ・フェイバリット」
レイチェル・ワイズ 「ザ・フェイバリット」
マリーナ・デ・タビラ 「ローマ」
最優秀オリジナル脚本賞 - WRITING - ORIGINAL SCREENPLAY
★「グリーン・ブック」(Brian Hayes Currie, Peter Farrelly and Nick Vallelonga)
本命は「ザ・フェイバリット」でしたが、実話を原作として脚色した映画が、“ オリジナル ” の脚本賞に選ばれました!!、「ヴァイス」も実在の人物を描いた作品ですから、何を独創のオリジナルとし、何を原作や下敷きありの脚色と見なすのか?!、オスカーの脚本賞の基準は、いつものようによくわかりません…。
「ザ・フェイバリット」(Deborah Davis and Tony McNamara)
「ファースト・リフォームド」(Paul Schrader)
「ローマ」(Alfonso Cuaron)
「ヴァイス」(Adam McKay)
最優秀脚色賞 - WRITING (ADAPTED SCREENPLAY)
★「ブラッククランスマン」(Spike Lee, David Rabinowitz, Charlie Wachtel and Kevin Willmott)
一方的にオスカー像を与えられる名誉賞は「受賞」とは見なされないため、スパイク・リー監督にとっては実に初めてのオスカー受賞となっています!!、前述のように、1990年開催の第62回では、「ドゥ・ザ・ライト・シング」がオリジナル脚本賞の候補にあげられるも、「今を生きる」にオスカーを奪われ、敗退しています…。その第62回は、最優秀作品賞の候補に「ドゥ・ザ・ライト・シング」を選ばなかったことで、誰もが “ オスカーは正しいことをしろ!! ” と怒りの声をあげ、“ ドゥ・ザ・ライト・シング ” が世の中を変革するシンボルとして、当時のキーワードになっていたことを振り返ると、また「ドライビング・ミス・デイジー」と同じように人種問題を採り上げた運転手映画の大衆的な感動作に、当のアフリカ系の自分の渾身の作品が敗れてしまった同監督のイライラはわからなくもありません…。
「ザ・バラッド・オブ・バスター・スクラッグス」
「スター誕生」(Bradley Cooper, Will Fetters and Eric Roth)
「キャン・ユー・エヴァー・フォアギブ・ミー」(Nicole Holofcener and Jeff Whitty)
「イフ・ビール・ストリート・クドゥ・トーク」(Barry Jenkins)
最優秀撮影賞や、VFX の視覚効果賞などの技術部門とその他部門のページは、以下 ↓ のリンク先です!!
91st Academy Awards : 第91回アカデミー賞授賞式で、マーベルの人気ヒーロー映画「ブラック・パンサー」が、最多4部門受賞「ボヘミアン・ラプソディ」に次いで、2番めに多い3部門受賞の快挙を達成の勝利 ! ! - CIA Movie News