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Bruce Lee's Daughter uncomfortable with Once Upon a Time in Hollywood : タランティーノ監督が「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」で、故ブルース・リーを小バカにしたのは、白人至上主義の差別の視点からの侮辱と受けとめた遺族が怒りと不満を表明 ! !


故ブルース・リーのことを思いあがったマヌケのお笑いキャラのように描いたことについて、伝記本の著者も事実とは異なると指摘しています…。


先週末に全米で封切られたタランティーノ監督の「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」は、評論家たちから高評価を博したばかりか、同監督史上最高のオープニング・ヒットを叩き出した!!と宣伝することが可能の出足だったはずですが…、

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映画館で亡き父の姿を目にしたシャノン・リーが、The Wrap のティム・モロイの取材に応じて、思わず口にしたコメントによれば…、

観客が父の姿を観て、笑っている声を映画館で耳にするのは、とても不愉快でした…。


…とのことで、同映画の中で、ラファル・ザビエルチャが演じたロマン・ポランスキー監督とマーゴット・ロビーが演じた故シャロン・テートの夫婦を門下生の弟子として、現実に武道の指導をしていた故ブルース・リーの役に起用されたマイク・モー(テレビシリーズ「インヒューマンズ」)がまるで、お笑い番組のコントのように大げさに故人の特徴をとらえて、モノマネしたのは確かにバカみたいに観えるのですが…、

父にはまったく誤って誇張したベタな賛辞が与えられました。ブラッド・ピットと対決をするのですが、父はそういう人ではありません。

…というのは、テレビシリーズ「グリーン・ホーネット」の撮影の合い間に仰々しく自論を語るバカ野郎のブルース・リーが、伝説的ボクサーの故モハメド・アリに言及したところで、それを聞いていたブラッド・ピットが演じるスタントマンのクリフが鼻で笑ってしまい、カトーがカチンときたことから、両者が罵り合いのすえ、体が倒れて、地面についたら負けというルールの3本勝負のエキシビション・マッチ?!を戦うことになるのですが…、


The Wrap の取材に同じく応じた伝記本「ブルース・リー : ア・ライフ」の著者のマシュー・ポリーによれば、アリのことを格闘家として尊敬していたらしい故人は、けして、自分と戦えば、身体障害者になるだろう…などという分別を欠いた発言をするわけがないばかりか、実戦において、容易によけられる可能性のある飛び蹴りのような派手な技を放つことはなかったそうです。なので、クエンティン・タランティーノ監督はまったく創造上の人物として、実在の故人を描いた…と言えそうなのですが、遺族のシャロンさんは…、

あの映画がどうして、父のことをそう描いたのかの背景の意味が、私には理解できます。ふたりの主人公はアンチヒーローなのですが、言わば、もしも、だったら…の事の成り行きについての熱狂的なお伽話であり、明らかに多くの人種差別と排他主義に満ち満ちていた時代を描いています。

…と、レオナルド・ディカプリオとブラッド・ピットのふたりがアンチヒーローの「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」が、半世紀前の1969年のハリウッドを舞台にしたお伽話ながら、アジア系の人々にとって、当時の社会の現実はとうてい、よいものではなかった…という事実を持ち出して…、

ブラッド・ピットのことを、あのブルース・リーを叩きのめすほどのスゴ腕のクールなワルに描きたかったのはわかります。でも、父が生きていた当時の白人至上主義のハリウッドが、父に対して行った仕打ちのような描き方をする必要はなかったはずです。

…と語ってますが、実際に映画を観てきた人の中には、果たして、それほどまで人種差別的な描き方だったか?!、被害妄想じゃないの…?!と疑問を抱く人もいるかもしれませんし…、


故ブルース・リーをマンガチックに誇張して、ややコミカルに描くというのはよくあることだし、架空のお伽話の映画のジョークとして、気楽に楽しんでもよいのでは…と、シャロンさんの受けとめ方は重い…と、うんざりしてしまう人もいるかもしれません。しかしながら…、


前述の故ブルース・リーの研究者のマシュー・ポリーは…、

タランティーノ監督には、ブルース・リーをへこませる必要があるものだったと、私は推測しています。それというのも、リーが東洋のマーシャル・アーツをハリウッドの殺陣に持ち込んだことによって、ブラッド・ピットが演じたクリフのような昔ながらの西部劇のスタントマンは生計を脅かされることになったからです。

…と、つまり、ブルース・リーの登場により、アクションの見せ場が格闘スタントへと移り変わっていった映画の新時代に対して、クリフのような古いタイプのスタントマンは適応できず、衰退していった…という映画史の「事実」について、マシューは語っているわけですが、さらに…、

クエンティン・タランティーノ監督が歴史の修正者として、ノスタルジックに同情を捧げているのは、まったくカウボーイに対してなんです…。

…と、この「ワンス・アポン・ア・タイム…」に先駆けた2本の映画「ジャンゴ・アンチェインド」(2012年)と「ザ・ヘイトフル・エイト」(2015年)が、どちらも西部劇だったことからすると、タランティーノ監督がカウボーイの時代に並々ならぬ愛着を抱いているのはわからないでもありませんが…、

Photo Credit: © Miramax. All Rights Reserved.

「キル・ビル」(2003年)の中で、ユマ・サーマンが演じたザ・ブライドが身に着けたトラックスーツが「死亡遊戯」(1978年)からの引用だったのは間違いないように、同監督は故ブルース・リーに対しても、敬意を抱いていたはずだったのではないでしょうか…?!、しかし、シャロンさんは…、


私は父のブルース・リーが、人として、どのように彼なりの人生を生きたのか、そのスピリッツを人々に意識してほしいと努めていますが、まるで父のことをサンドバッグのように描いた傲慢さによって、すべては便所に流し捨てられてしまいました…。

「イングロリアス・バスターズ」(2009年)の結末で、独裁者をふっ飛ばした歴史の修正は痛快として、大歓迎されましたが、ハリウッド…のみならず、アメリカの社会にとっても改革者のひとりだった現実のヒーローの故ブルース・リーを思いあがったマヌケのバカなアジア人のように見下した歴史の修正?!は…

Photo Credit: © Sony Pictures. All Rights Reserved.

ガイジンのアジア人のくせに、俺たちの国のアメリカの映画界に進出しやがって…とでも言いたいのかもしれない同監督にのみ都合のよい白人至上主義の傲慢による歴史の改ざんと解釈されてしまったようです…。タランティーノ監督56歳が、ひたすら過去を懐かしむ懐古主義のノスタルジーはもう、ある側面において、今の世の中の流れとはマッチしていないのかもしれません…?!


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