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Nightmare Alley : ギレルモ・デル・トロ監督がオスカー受賞後の第1作めとして、得意のオタク要素を封印し、古典フィルム・ノワール「悪魔の往く町」の再映画化に挑んだ新境地の現実的なスリラー映画の最新作「ナイトメア・アレイ」の写真を初公開 ! !

えッ?!、オタク映画の第一人者のギレルモ・デル・トロ監督の作品なのに、ホラーや SF ではなく、モンスターも登場しないんですか…?!


…と、いきなりガッカリしてしまったファンの方々がきっと大勢いらっしゃるはずですが、生きたニワトリのアタマを噛みちぎってみせる…といった残酷にして、とうてい上品とは言えない芸を売り物にした見世物小屋から「ナイトメア・アレイ」の物語は始まるそうですから…、


必ずしもオタク要素が皆無とは言えないかもしれない雰囲気のありそうなことは、その旅回りの見世物小屋の一座を率いているウィレム・デフォーが登場した写真(↓)からも察せられますが…、

しかし、製作・配給のディズニー・サーチライトが、ご覧の写真を初公開した Vanity Fair の映画ジャーナリスト、アンソニー・ブレズニカンから、ギレルモ・デル・トロ監督の映画=オタク映画だと思い込まれている事情について尋ねられた同監督は…、

カン違いはもう紛れもなく、あり得ます。以前にも同じ目に遭いました。観客は「クリムゾン・ピーク」がホラー映画だと期待し、映画館を訪れましたが、あの映画はゴシック・ロマンスでした。それをわかってもらうのは、とても至難でした…。

…とのことで、ロキのトムさんが主演して、ミア・ヴァシコウスカ、ジェシカ・チャステインと共演した「クリムゾン・ピーク」(2015年)には確かに幽霊も登場しただけに、ホラーのゴースト・ストーリーの側面を持っていたのは間違いありませんが、でも、核心のところはギレルモ・デル・トロ監督なりの恐ろしくて哀しい恋愛映画だったので、ホラーとしては当然、物足りないため、興行的には振るわず、製作・配給のユニバーサル映画の重役を怒らせたことも、「パシフィック・リム」(2013年)の真の第2作め「メイルストロム」の製作中止に影響しましたから…、

「ナイトメア・アレイ」には、スーパーナチュラルやファンタジーの類いの要素は一切ないんですよ。物語は全く現実の世界に基づいた出来事です。ですから、ぼくのふだんの映画とは、かけ離れた作品なんですが、ぼくの名前と映画の題名がカン違いを誘う印象を与えてしまっています…。

ギレルモ・デル・トロ監督が「ナイトメア・アレイ」、つまり「悪夢の裏通り」という映画を作ったとなれば、さては「エルム街の悪夢」のようなものか…!!とカン違いをされても仕方がないだけに、あらかじめハッキリとオタク映画ではないと言い切り、間違えた期待を持たないように注意をしてくれました!!と、それでは…


ナイトメア・アレイ」はどんな映画なのか…?!と言うと、今から約75年も前の1946年に出版された故ウィリアム・リンゼイ・グレシャム(1962年没)著の同名小説を原作として、翌1947年に封切られた往年の二枚目スター、故タイロン・パワー(1958年没)主演の古典映画「悪魔の往く町」をリメイクしたものですが、同監督は…、

ぼくが描きたかったのは小説の世界の方なんです。やや荒削りの粗野にして、同時に奇妙に魔法めいたところもあるんです…。

…だそうですから、「悪魔の往く町」のリメイク映画と言うよりは、あくまでも原作小説の再映画化と紹介したほうが正確のようです。具体的なお話としては、「スター誕生」(2018年)のブラッドレー・クーパーが演じる野心を秘めた主人公のスタン・カーライルが、前述の旅回りの見世物小屋の仕事にありついたことを始まりとして…、



赤の他人の心のうちを見通すことができる不思議なパワーを持っている…!!と言い張って、読心術の芸を披露していたズィーナ・クルムバイン=トニ・コレット(「ナイブズ・アウト」2019年)の芸の秘密の暗号伝達のトリック…

…というのは観客の中に紛れ込んだパートナーが、観客同士の会話から盗み聞きした情報を別のあらかじめ特定しておいた言葉に置き換えたり、発音のイントネーションを微妙に変えた暗号にして話すことで、秘かに読心者に伝える…といったカラクリだそうですが…、


その読心術の芸を会得した主人公スタンは純情な田舎娘のモリー=ルーニー・マーラをともなって、大都会に繰り出し、不思議なパワーを持った人物として、世間の注目を集めながら、持ち前の口八丁手八丁の振る舞いで、巧みに周囲の人びとをあやつり、上流階級にのし上がる野心を叶えようとする矢先に…、

そんな読心術はインチキだ…!!と真っ向から否定する精神科医のリリス・リッター博士=ケイト・ブランシェットが現われて、立ちはだかることに…!!といった次第で、ブラッドレー・クーパー扮するスタンは、無敵の演技派女優のケイト・ブランシェットだけに彼よりも、さらに上手の危険な人物と直面するそうです…!!

半魚人との恋を描いたオタク映画なのに、アカデミー賞を席巻して、最優秀作品賞と監督賞を含めた計4冠を獲得した名作「ザ・シェイプ・オブ・ウォーター」(2017年)以来の新作だけに、いわゆるオスカー受賞後の第1作めという言い方にもなる「ナイトメア・アレイ」は、北米では今年2021年末の12月3日から限定公開で封切りです…!!となれば、オスカー常勝とも言える旧 FOX のサーチライト・ピクチャーズとしては、来年2022年の第94回 アカデミー賞は再び、ギレルモ・デル・トロ監督で勝負のようですね…!!

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