Terribly Reviewed 'The Exorcist: Believer' Disappoints at the Box Office 💰 観客の約6割が嫌悪感を抱いて、酷評されたオカルト映画の代名詞「エクソシスト」の「正統な続編」の「ビリーバー」が、約441億円超の巨額投資に見合っているとは思えない凡ヒットのデビュー ! !
ジェイミー・リー・カーティスを主演に復帰させた「ハロウィン」の「正統な続編」の3部作を手がけた…
デヴィッド・ゴードン・グリーン監督が、そのオリジナル・キャストを復帰させる「正統な続編」の試みの第2弾として、もう半世紀の約50年昔の1973年にオカルト・ブームを巻き起こした故ウィリアム・フリードキン監督のオリジナル映画で、悪魔憑きの少女リーガン・マクニール=リンダ・ブレアのお母さんクリス役を演じたエレン・バースティンを再登場させて、「真の第2作め」と言い張った…
「エクソシスト: ビリーバー」(製作費 : 3,000万ドル)
$27,200,000−(3,663館/$7,426)−$27,200,000
「エクソシスト」シリーズの実際は通算第6作めにあたる「ビリーバー」を全米公開したユニバーサル映画が公表した封切り成績は約2,720万ドルでした!!、よって、「ハロウィン」の「正統な続編」トリロジーの第1作めが、約5年前の2018年10月の同時期に叩き出した約7,622万ドル(3,928館)の封切り特大ヒットの再現は残念ながら叶わなかったわけですが…、
昨2022年から今年にかけての話題になったホラー映画の封切り成績
「インシディアス 5」(2023年7月) 3,301万ドル(3,188館)
「ナン 2」(2023年9月) 3,260万ドル(3,728館)
「メーガン」(2023年1月) 3,043万ドル(3,509館)
「ナン 2」(2023年9月) 3,260万ドル(3,728館)
「メーガン」(2023年1月) 3,043万ドル(3,509館)
「イーヴル・デッド・ライズ」(2023年4月) 2,450万ドル(3,402館)
「ブラック・フォン」(2022年6月) 2,363万ドル(3,150館)
「スマイル」(2022年9月) 2,261万ドル(3,650館)
「ブラック・フォン」(2022年6月) 2,363万ドル(3,150館)
「スマイル」(2022年9月) 2,261万ドル(3,650館)
「Saw 10」(2023年9月) 1,831万ドル(3,262館)
「ブギーマン」(2023年6月) 1,236万ドル(3,205館)
「バーバリアン」(2022年9月) 1,054万ドル(2,340館)
「ブギーマン」(2023年6月) 1,236万ドル(3,205館)
「バーバリアン」(2022年9月) 1,054万ドル(2,340館)
…という次第で、オカルト映画の代名詞として、知らない者はいないと言い切れる「エクソシスト」だけに、同じく人気タイトルの「スクリーム」や、グリーン監督自身の「ハロウィン」と同等の4,000万ドル台を稼げなかったばかりか、少なくとも3,000万ドルは超えて、3,000万ドル台の半ばの金額を稼ぐのでは…と予想されていた期待値にも届かなかった「ビリーバー」の封切り成績の約2,720万ドルは…、
先週末に封切られた残酷ホラー「Saw」の第10作めや、民泊ホラーの「バーバリアン」、ホラーなのに笑顔が絶えない異色作と話題になった「スマイル」、モダンホラーの帝王キング原作の映画化「ブギーマン」と、そのキングの息子ジョー・ヒルの原作を映画化した「黒電話」、そして、「死霊のはらわた」シリーズの通算第5作めあたりと比べると、けして、よくない成績とは言えませんし、世界総額の封切り成績としては約4,507万ドルを稼いだ「ビリーバー」は控えめな製作費の約3,000万ドルを回収できるのでは…と予想できそうです。しかしながら…、
同じく少女のキャラクターを核にして、お友だちロボット、つまり、ちまたで話題の人工知能の AI の暴走を描いた現代的に新しいオリジナルのホラー映画だけに、世間に全く認知されていなかった自社のヒット作「メーガン」に敗北した結果を踏まえると、果たして、ユニバーサル映画は約4億ドル=約441億4,500万円もの巨額を費やしてまで、前述のようにもう約50年も昔の大ヒット作「エクソシスト」の権利を手に入れる必要や価値があったのか?!、とにかく、ひたすら既存の人気タイトルに頼ろうとするハリウッドの現在の在り方には、あらためて疑問が呈されて然るべきでは…?!と新作だけれど、特に新しくもないと言われる「エクソシスト」について思わずにはいられませんし…、
18歳から30代半ばの若い年齢層の観客が約6割を占めた封切り興行の出口調査では、約6割もの観客が内容に嫌悪感を抱いて、ガッカリ…であり、映画の格付け サイト Rotten Tomatoes でのジャーナリストの支持率も初期値の30%から下落している酷評ばかりを踏まえると、「ハロウィン」復活の成功に気をよくして、グリーン監督に「エクソシスト」の復活を託すことにしたユニバーサル映画の巨額を投じた賭けは、この「ビリーバー」の封切りに限れば、早々と失敗の赤字確定?!のように思えなくはありません。そして…、
そもそも悪魔祓いのホラー映画のクライマックスは必ず悪魔祓いに決まっている…!!と、新しい切り口を見い出すことが難しいジャンルですし、「ハロウィン」のジェイミー・リー・カーティスは第1作め撮影開始の時点で、59歳だったから、主人公として活躍できたのに対し、「エクソシスト」のエレン・バースティンはリーガンの母クリス役に復帰した時点で、90代を目前の89歳でしたから、長丁場の撮影ができるわけもなく、声高に大女優の復帰が宣伝されているわりには「ビリーバー」での出番が少ない…とか…、
真の第2作めだけに?!、ふたりに増えた悪魔憑きの少女のうち白い肌のキャスリン役の新人オリヴィア・マーカムちゃんがプロモ・ビデオ(↑)の中で、「ふたりの少女のうち、ひとりは生きる、ひとりは死ぬ…」と語るシーンを披露し、ふたりの少女の親たちが悪魔から突きつけられる究極の選択の残酷をネタバレしたマヌケな宣伝のせいで、物語の展開や結末が容易に予想できてしまうなど…、
「エクソシスト」の復活にワクワクしたホラー映画マニアを裏切っている「ビリーバー」ですが、それでも特に何の期待もせず、あのオカルト映画の正統な続編!!とかも意識せず、ただのそこらへんのホラー映画として、フツーに観た人たちは、それなりに楽しめなくもない作品として、必ずしも否定的に失敗作と受けとめられてばかりではありませんから、「ハロウィン」ほどの成功には達しないとしても、ひとまず予定した第2作め「デシーバー(欺くもの)」(再来年2025年春4月18日全米公開予定)と題名も公開時期も未定の第3作めへと続くトリロジーを完成することはできるのかもしれませんね…。
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なお、オリジナルの「エクソシスト」の封切り成績の記録は残されていませんが、国内の最終的な売り上げの約2億3,035万ドルは現在のお金の価値に置きかえると約16億862万ドル相当になりますから、全米映画興行史上の第1位に位置づけられている「スター・ウォーズ: ザ・フォース・アウェイクンズ」(2015年)の記録=約9億3,666万ドルどころではない猛烈に信じられない大動員の超ウルトラ特大メガヒットだったことになります…!!