Box Office : 11月9日～11日の全米映画ボックスオフィスTOP5の第5位

女版「007」のスパイ・アクションの切り口から「ドラゴン・タトゥーの女」の復活を試みた思惑がはずれ、クレア・フォイ主演の「蜘蛛の巣を払う女」が絶望的にコケた沈没の初登場第5位 ! !

第5位 (初) 「蜘蛛の巣を払う女」(4,300万ドル)

$8,015,000−(2,929館/$2,736)−$8,015,000

Trailer : The Girl in the Spider's Web

★RT支持率は評論家 43 % , 観客 55 % / Metacritic スコア 44 / 出口調査の CinemaScore B

虐げられて生きてきた天才ハッカーのドラゴン・タトゥーの女、リスベット・サランデルを演じて、自分の当たり役とし、アカデミー賞の最優秀主演女優賞にまでノミネートされたルーニー・マーラを一体、どうして、本人の希望とは裏腹に降板させることができるのか…？！、映画ファンから疑問の目を向けられた…、

ソニピのハリウッド版「ミレニアム」の第2作め「蜘蛛の巣を払う女」が、封切りの週末3日間で稼ぐことができたオープニング成績は、わずか約801万5,000ドルだけ…という、辛うじて上位ランキングの第5位に入ることができた沈没のデビューでしたが…、

第6位の公開6週めの「スター誕生」＝約801万ドル（2,848館）との差額は、たったの5,000ドルだけですし、1館あたりの売り上げでは、レディー・ガガが約2,813ドルを集めているのに対して、クレア・フォイは約2,736ドルと劣っているため、北米で明日の月曜日に発表される最終的な集計の結果では、ひょっとすると両映画の順位は入れ替わってしまうかもしれません…？！、しかしながら…、

ルーニー・マーラとダニエル・クレイグが共演し、デヴィッド・フィンチャー監督がメガホンをとって、約7年前の2011年に公開された前作も、封切り成績の記録は約1,277万ドル（2,914館）と振るわなかった印象となっています。となれば、007のジェームズ・ボンドとしての知名度を持つダニエル・クレイグをも欠いた続編の成績が下落したのは納得できなくもない…、

Movie Clip : Special Division

…と思われそうですが、ただし、週末の金曜日ではなく、週の真ん中の水曜日に公開された前作は日曜日までの計5日間のトータルでは約2,115万ドルを稼いでいました！！

よって、大人向けのR指定の映画に望まれる2,000万ドル前後の封切り成績の期待値を実はクリアしていたと言えそうな前作は、最終的に国内での売り上げが、大台の1億ドルを突破し、約1億252万ドルにまで達することができた次第ですが、果たして、デヴィッド・フィンチャー監督とは違って、世間一般に名前が知られてはいないフェデ・アルヴァレズ監督（「ドント・ブリーズ」2016年）の「蜘蛛の巣を払う女」は、そこまでの動員に到る粘り強さを発揮することができるのか…？！

本来はミステリ・スリラーのジャンルに属するはずの「ミレニアム」シリーズなのに、あたかも、「007」シリーズのようなスパイ・アクション映画の切り口から描いた…と評されている「蜘蛛の巣を払う女」は、けして面白くないわけではなく、失敗とまでは言えないものの、ジャンルの趣きを別にした宗旨変えは歓迎されていませんし、出口調査の評価も凡作の “ B ” になっていますから、よい口コミは期待できないため、前作のように約1ヶ月間にわたって、BEST10圏内の順位を維持するのは難しいかもしれません…。

Movie Clip : Sisters