Box Office : 3月6日～3月8日の全米映画ボックスオフィスTOP5

お父さんの下半身と旅するアニメの盗作「オンワード」が、ピクサー史上最低と言えるワースト封切り成績の初登場第1位の半死 ! !、酒と博打と女がやめられず、人生破綻のアルコール依存症のベン・アフレックが、自分のアル中ネタを売りにしたスポ根の負け犬映画「ザ・ウェイ・バック」は凡打の第3位 ! !

＊各数字は週末成績－(公開館数/平均売上げ)－トータル成績。題名の後の()は概算の製作費です。
映画の鑑賞価値を推し測る参考の RT/MC の数値は、初めてランクインした時点での値です。

第1位 (初) 「オンワード」(2億ドル)

$40,000,000−(4,310館/$9,281)−$40,000,000

TV Spot : Onward

★RT の評論家の支持率 86 % / Metacritic スコア 61 / 出口調査の CinemaScore A-

2014年よりも前から “ ユニコーン ” をテーマにした創作活動を続けているサンフランシスコ在住のタトゥー・アーティストのスウィート・セシリー・ダニハーさんが、おととしの2018年9月に、どうやら、彼女の愛車のバンの “ バニコーン ” を紹介した雑誌の記事を見たらしいピクサー・アニメから突然の連絡を受け、同社の従業員とその家族をもてなす福利厚生の催しのために、クルマを1日だけ貸してほしいと頼まれ、快く応じたところ、あろうことか、セクハラ＆パワハラで悪名高いブラック企業のピクサーが、映画の主人公たちの愛車として、ちゃっかりとバニコーンのデザインを無断でパクッていた…！！（↓ 写真）

…と思ったことから、騙された…と怒りと憤りを覚え、盗作の訴訟を起こした疑惑の「オンワード」を封切ったディズニーが、週末3日間の売り上げの封切り成績として、約4,000万ドルの金額を発表したことから…、

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Sweet cicely Daniher(@sweettransam)がシェアした投稿 - 2019年 5月月31日午後5時18分PDT

ピクサーのブランドが確立されておらず、上映館の数も少なかった90年代公開の3作品（「トイ・ストーリー」と「同2」、「バグズ・ライフ」）を除けば、最も振るわなかったワースト作品になってしまう「ザ・グッド・ダイナソー」（2015年）の封切り成績の約3,916万ドル（3,749館）を、どうにか辛うじて上まわることができた…

…と言いたいところですが、恐竜アニメは水曜日の封切りでしたから、週末3日間の売り上げが少なくなるのは当然でしょ…という事情を踏まえると、残念ながら、ダン・スキャンロン監督が亡きお父さんに捧げたアニメは、ピクサー史上最も最低のワーストのオープニング成績を更新した…と言える位置づけになってしまいました…。

映画の格付けサイト Rotten Tomatoes の支持率は一見すると高いのですが、でも、ピクサーの過去の作品の多くは、90%台の半ば以上を獲得していますから、同社の作品としては、数字が低い…と言われてしまう評価になっていますし、出口調査のスコアにしても、ピクサー作品は “ A ” もしくは、“ A+ ” が常ですから、観客のウケも、いつもよりは今ひとつだった…ということになってしまいます…。

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そのようにピクサー作品としては、凡作の出来栄えだけに興行が不発になることを懸念してか？！、声優のトム・ホランドが注目を集める話題作りのために？！、インチキめいた発言をマスコミでくり返しましたが、それもどちらかと言うと、むしろ、マイナスだったかもしれませんね…。

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トムはもう、サッサと Instagram をまた使い始めています…。

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なお、「オンワード」の不発と、第3位の「ザ・ウェイ・バック」の沈没の原因として、新型肺炎のコロナウイルスの感染拡大を持ち出すことも可能ですが、アジアやヨーロッパよりも遅れて、感染が拡がり始めた北米の映画館の興行が、その悪影響を受け始めるのは、今週末の13日の金曜日公開のヴィン・ディーゼル主演作「ブラッドショット」あたりからではないか…？！と予想されているため…、

この週末の不入りは、あくまでも、それぞれの作品の力不足にしか過ぎないと考えられています。その裏付けとして、第2位の面白い！！と人気の「インヴィジヴル・マン」は、先週の初公開に引き続き、予想以上の客足を維持した好調のヒット！！となっています…！！

第2位 (1) 「インヴィジヴル・マン」(700万ドル)

$15,150,000−(3,610館/$4,197)−$52,693,570

Featurette : リー・ワネル監督とエリザベス・モスが、目には見えない存在の透明人間の恐怖を描くという難しいテーマに取り組んだことを語ってくれているプロモ・ビデオ ! !

★RT の評論家の支持率 90 % / Metacritic スコア 71 / 出口調査の CinemaScore B+

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第3位 (初) 「ザ・ウェイ・バック」(2,300万ドル)

$8,500,000−(2,718館/$3,127)−$8,500,000

Trailer : The Way Back

★RT の評論家の支持率 88 % / Metacritic スコア 68 / 出口調査の CinemaScore B+

有罪の評決が先ごろ下された強姦魔の元映画プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタイン容疑者を芸能界での後ろ盾とし、その大物の性犯罪を見て見ぬフリをしてきた…とされる共犯めいた疑惑が事実であれば、そうした一切合切の醜い現実から逃避するために？！、酒・博打・女に溺れていくのは、もしかすると根はマジメな人だから…とも言えそうですが…、

アルコール依存症のギャンブラーとして悪名高いベン・アフレックが、「ジ・アカウンタント」（2016年）でも組んだ間柄のギャヴィン・オコナー監督にメガホンを託して、自分と同じアルコール中毒の主人公を演じたスポ根の負け犬映画は、評論家からは一定の高評価を得られています。

しかし、今どき、アル中なんて、しょせん、本人の意思の弱さの問題としか、世間の人の多くは思いませんから、そんなアル中の主人公が再起を目指す…という美談めいたものは古臭い…と見なして、とうてい共感を抱くことができなかったのか？！、「ザ・ウェイ・バック」の封切り成績は期待ハズレの約850万ドルでした…。ただし、それでも製作費が控えめの約2,300万ドルですから、製作・配給のワーナー・ブラザースとしては、ベン・アフレックの知名度を利用することで、最終的には若干の黒字が出るであろう凡打の結果となっています…。