Da 5 Bloods : アフリカ系の兵士にとって、敵は必ずしも、ベトコンではなかった ! !、黒豹殿下のチャドウィック・ボーズマンを起用したスパイク・リー監督が、ベトナム戦争時の混乱にまみれた金塊強奪と、それを回収する現代の危険な旅を重ね合わせて描いた最新作「ダ・ファイブ・ブラッズ」の予告編を初公開 ! !
「プラトーン」などのベトナム戦争ものを得意とするオリバー・ストーン監督は、コーケイジャンのアンサンブル・キャストを考えていましたが…、
同監督が降板したあとを引き継いだアフリカ系映画の旗手のスパイク・リー監督が当然、アフリカ系のアンサンブル・キャストに変えたことから、あたかも…、
公民権運動の過熱と足並みをあわせるかのようにして、アメリカが1955年に介入してしまったベトナム戦争には、コーケイジャンよりもアフリカ系のほうが徴兵される頻度が高かったばかりか、生きるか死ぬかの瀬戸際の最前線ですら人種差別が公然と行われていたため、アフリカ系の兵士の敵はベトコンに限らず、同じ米軍のコーケイジャンの兵士たちもまた敵であった…!!
…というアメリカ近代史の暗部をえぐるようなテーマまで盛り込まれただけに、監督交代は正解だったかもしれない「ダ・ファイブ・ブラッズ」の予告編を、Netflix が初公開してくれました…!!
Trailer : Da 5 Bloods
「ブラッククランスマン」(2018年)が高評価を博し、ついに初めてのアカデミー賞受賞の悲願を果たしたスパイク・リー監督にとって、いわゆるオスカー受賞後の第1作めとなる「ダ・ファイブ・ブラッズ」は、同監督によれば、ベトナム戦争がテーマだけに、予告編の中でもチラと登場している巨匠フランシス・フォード・コッポラ監督の映画史上の問題作「地獄の黙示録」(1979年)と…、
故ジョン・ヒューストン監督が、メキシコ革命後の1920年代のどさくさに一攫千金を夢見た男たちを描いた故ハンフリー・ボガートの代表作「黄金」(1948年)をお手本にして、両映画にトリビュートした作品だそうで…、
スパイク・リー監督とは過去に縁もゆかりもある「マルコム X」(1992年)のデルロイ・リンドーはじめ、「レッド・フック・サマー」(2012年)のクラーク・ピーターズ、「シャイラック」(2015年)のイザイア・ウィットロック・Jr.、そして、 テレビ版「シー’ズ・ガッタ・ハヴ・イット」のノーム・ルイスが演じるベトナム戦争の退役軍人たちが…、
黒豹殿下だけに、彼らにとっても偉大なリーダーだった分隊長=チャドウィック・ボーズマンの遺物と、その分隊長と一緒に戦争のどさくさに紛れて、奪い盗ったらしい金塊を掘り起こすために、数十年ぶりにベトナムに舞い戻るのですが…、
デルロイ・リンドーが演じるポールは、何かと衝突してしまう息子のデヴィッド=ジョナサン・メジャース(テレビシリーズ「ラヴクラフト・カントリー」)を伴っていることもあり、どうやら過去のお宝を探す旅は思惑通りに事は運ばないようですね…!!
新型コロナのパンデミックに見舞われなければ、スパイク・リー監督が審査員長として、今ごろ仕切っていたはずの第73回 カンヌ国際映画祭でのプレミア上映が実現しなかったのは、本当に気の毒だ…と同情してしまう「ダ・ファイブ・ブラッズ」は、来月6月12日から各国で配信がスタート!!
共演者として、「スター・ウォーズ : ザ・ラスト・ジェダイ」(2017年)の冒頭で存在感を発揮してくれたヴェロニカ・ンゴさんが、ベトナム映画界を代表する女優として、当然のように顔を見せてくれるほか、「リチャード・ジュエル」(2019年)のポール・ウォルター・ハウザー、そして、「レオン」(1994年)のジャン・レノも登場していましたね…!!
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