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The Conjuring 3 : 超常現象研究家を自称する詐欺師の夫婦がデッチあげた悪魔祓いのウソが、現実の殺人の動機として悪用されたかもしれない刑事裁判の実話の黒歴史に踏み込んだことで、実話ホラーを自称する「カンジュアリング」シリーズが佳境に突入の第3作め「悪魔が私にやらせた事件」の予告編を初公開 ! !

1984年公開の「フットルース」が大ヒットし一躍、人気アイドルの頂点に昇りつめたケヴィン・ベーコンが…


その青春ミュージカル映画の直前に出演したことで知られるホラーのテレビ映画「ザ・デーモン・マーダー・ケース」、つまり、「悪魔殺人事件」のリメイクですよ!!という言い方もできなくはない…

Trailer : The Demon Murder Case


「ザ・カンジュアリング」ユニバースの本流シリーズが、前2作に共通したテーマの “ 呪われた家 ” から離れて、悪魔憑きの犯行かも…??と言われた現実の殺人事件を採りあげた第3作めの…

Trailer - The Conjuring: The Devil Made Me Do It


「ザ・デビル・メイド・ミー・ドゥ・イット」、つまり、「あの悪魔が私にやらせた」の予告編を、製作・配信配給のワーナー・HBO Max が初公開してくれました…!!


ホラー映画の達人のジェームズ・ワン監督が、霊能力者を自称した実在の人物の故ロレイン(2019年没)と、妻である彼女の超常現象の調査と称する活動をサポートしたとされる夫の故エド(2006年没)のウォーレン夫妻に扮したヴェラ・ファーミガとパトリック・ウィルソンの名コンビを初登場させて、2013年に大ヒットになったホラー映画「ザ・カンジュアリング」は、ワン監督が引き続き、メガホンをとり、超常現象研究家の夫婦が英国に出張した第2作め(2016年)のほかに、呪われた人形や恐怖の尼さんをネタにしたスピンオフ映画の枝葉を伸ばして、ユニバース化に成功したわけですが…、

そうしたザ・カンジュアリング・ユニバース通算第6作めとして、呪われた人形の「アナベル」シリーズの登場人物こそ共有したものの、本流シリーズとは直接に連携していなかった傍流の「ザ・カース・オブ・ラ・ヨローナ」(2019年)を手がけたマイケル・チャベス監督が、ユニバース仕掛け人のワン監督から本流のメガホンを託された通算第8作め「ザ・デビル・メイド・ミー・ドゥ・イット」は、前述のケヴィン・ベーコン出演作と同じく、今から40年以上前の1981年2月に現実に起きた殺人事件と、同事件の裁判にまつわる奇妙な実話を下敷きにしたホラー映画です…!!

コネチカット州の穏やかな田舎町だけに、安心しきっていたはずのブルックフィールドの住民にとっては、きっと衝撃だったに違いない同町史上最初の殺人事件として、アーニー・シャイアン・ジョンソン=ルアイリ・オコナー(「ティーン・スピリット」2018年)が、自分と恋人のデビー=テレビ女優のサラ・キャサリン・フックが暮らすアパートメントの大家であると同時に、デビーの勤め先の経営者でもあったアラン・ボノ=ロニー・ジーン・ブレヴィンス(「デス・ウィッシュ」2018年)にナイフを突き立て、めった刺しにして、惨殺してしまったのは、1981年の2月16日。ことの経緯としては…、

惨殺の直前に被害者ボノから誘われて、バーに出かけ、ランチを一緒に食べたアーニーとデビーのカップルだったが、ボノが昼間から酒を呑みすぎて、泥酔してしまい、一同がアパートメントに戻ったところ、酔っ払いのボノがデビーのいとこの9歳の少女メアリーに執着したことからトラブルのもめ事になり、ナイフを持ち出したアーニーが、ボノを猟奇的なまでに刺殺してしまいました…。

…と、一見したところ、単に酒が絡んだケンカの殺人か…といった事件ですが、しかし、裁判が始まるや、殺人容疑者の被告アーニー側の弁護士が、殺しはアーニー自身の意志によるものではなく、アーニーにとり憑いている悪魔がやらせたものだと言い出し、真犯人は悪魔だと主張したことから、アメリカ裁判史上初めて、悪魔の存在が法廷に持ち出された事件として、田舎町のブルックフィールド史上初の殺人事件は意外な展開をみせ、全米のマスコミから当然、大きな注目が寄せられ、「あの悪魔が私にやらせた事件(ザ・デビル・メイド・ミー・ドゥ・イット)」と呼ばれることに…!!


アーニー側の言い分としては、恋人デビー・グラッツェルの弟の11歳のデヴィッド=「ワンダヴィジョン」のジュリアン・ヒリアードくん!!にまず初めに悪魔がとり憑き、デヴィッドが彼にしか見えない恐ろしい老人から、やれ!!と言われた…として、暴力を振るうなどの奇行が絶えないことから、超常現象の研究家のウォーレン夫妻を招いたところ、悪魔憑きだと言われ、ウォーレン夫妻の手配により、グラッツェル家を訪れた神父たちが悪魔祓いを執り行い、デヴィッドから悪魔を追い払うことに成功したものの…、

悪魔は近くにいたアーニーに乗り移って、憑依したらしく、その悪魔祓いのあと、アーニーはデヴィッドのような奇行をくり返していたほか、事件当時も人間とは思えない動物のような唸り声をあげて、ナイフを振るい、完全に悪魔に操られている支配下にあった…という荒唐無稽なオカルト話ですが、その「あの悪魔が私にやらせた…」の主張は当然、裁判官に否定されて、第一級過失致死罪の有罪判決が言い渡されたアーニーは刑務所の中で約5年を過ごした服役の実刑となっています…。そして…、

このマスコミが大注目した「あの悪魔が私にやらせた事件」の一部始終を記した心霊実話?!の本を出版したウォーレン夫妻は印税を稼いだものの、悪魔憑き?!とされたデヴィッド本人とグラッツェル家の身内から、夫妻は自分らの霊感商法?!の金儲けのために本当は精神の病いでしかなかった当時少年のデヴィッドを悪用したウソをデッチあげた…!!と告発される後日談の騒動が生じているため、霊能力者を自称した故ロレインと故エドのウォーレン夫妻の超常現象の調査は眉唾のインチキのようにも窺えますが、悪魔憑きを言い出した心神喪失が功を奏して、殺人の罪が軽減されたアーニーと、彼の妻になったデビーはもちろん、ウォーレン夫妻を支持していますし、グラッツェル家の中にも悪魔憑きは現実にあった…!!と言い続けている人たちはいます…。

…と以上のような現実の殺人事件と裁判の経緯や後日談からすると、世間の常識に則した映画ファンのみなさんは、あぁ、やっぱり、ウォーレン夫妻のオカルト話はフィクションであり、だから、ザ・カンジュアリング・ユニバースは実話ホラーだとか言いながらも割り切って、ド派手な展開のホラー・アクション?!のエンタテインメントに雪崩込んでいくのか…!!と納得されたかもしれませんが…、

フィクションではない現実の殺人事件を採りあげた…となると、被害者の遺族の感情への配慮も含め、映画の描き方は世間から良識が問われるでしょうし、アーニーと、彼の妻になったデビーとが、あくまでも仮りにですが、ウォーレン夫妻がグラッツェル家にやって来て、悪魔憑きだと言い出した詐欺まがい?!を悪用して、あらかじめ心神喪失を理由にして、罪を逃れる計画を立てたうえで、あえてボノを惨殺したのだとしたら…などと考えると、ちょっとゾッとしてしまいます…。


マイケル・チャベス監督にメガホンを託して、仕掛け人のプロデューサーに徹することにしたジェームズ・ワン監督は、デヴィッド・フィンチャー監督の「セヴン」(1995年)に似た作品と例えて、この第3作めを語っています…。それは単に猟奇的な殺人事件をネタにしたからではなく、様々な意味でモラルに挑戦した危険な映画だからかもしれませんが、実際のところ、どんな映画に仕上がっているのか?!、ウォーレン夫妻はインチキな超常現象研究家のペテン師だったのでは…?!といった真相の黒歴史?!の領域にまで踏み込んだのか?!、それともやっぱり…、

Photo Credit: © Warner Bros. All Rights Reserved.

娯楽に徹して、マイケル・チャベス監督は自作の「ラ・ヨローナ」や、恐怖の尼さんの「ザ・ナン」(2018年)のように、ホラー映画と言うよりは、まるでテーマパークのアトラクションを体験させるかのようなお化け屋敷映画?!に仕上げたのか…?!、「ザ・カンジュアリング」の本流シリーズの第3作め「ザ・デビル・メイド・ミー・ドゥ・イット」は、再来月の6月4日から全米配信と同時に映画でも封切りのハイブリッド・リリースです…!!


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