94th Oscars Viewership are the Second-lowest in history : 第94回アカデミー賞 授賞式のテレビ視聴者の数は、前回から5割以上も盛り返した上向きながら、オスカー史上2番めの最低の低迷は変わらず ! !
パンデミックが最悪の時期だった一昨年の2020年は感染を抑制するために映画館が閉鎖されていた期間が長かったばかりか…
人びとが感染を恐れて、映画館を利用せず、世の中のムードが、とても映画を楽しむどころではありませんでしたから…、
その翌年、つまり昨年の2021年開催の「ノーマッド・ランド」が最優秀作品賞に選ばれた前回の第93回の授賞式の全米テレビ生放送を観た人の数は、さらに前回の韓国映画の「パラサイト」が最優秀作品賞だった第92回の約2,360万人から、いきなり大きく下落し、アカデミー賞史上最低の約1,040万人にまで落ち込みましたが…、
昨夜の「コーダ」が最優秀作品賞に選ばれた第94回は、授賞式を生放送したディズニーABCテレビのプレス発表によれば、およそ1,540万人が観た!!とのことで、実に前回から5割も視聴者数が増えた大きな挽回を果たした結果になりました!!、そのディズニーとは別に、ニールセンが発表した数字では約1,370万人ですから、5割も増えた V 字回復ではなかったものの、前回の約1,040万人から大きく増えたことには変わりありません。ただし、いずれにしても…、
「ラ・ラ・ランド」が最優秀作品賞を受賞したかと思いきや、実は「ムーンライト」だった…という前代未聞の発表間違いを仕出かした5年前の2017年開催の第89回の授賞式の視聴者の数が、約3,290万人だったのに対して、その受賞の結果の入った封筒を渡す係が、Twitter をやりながら、テキトーに封筒を渡していた舞台裏のお粗末に世間が呆れて、オスカーを見放してしまった翌2018年開催の…
第90回めの「ザ・シェイプ・オブ・ウォーター」が栄冠の授賞式の視聴者の数が、いきなり約2,650万人に急落して以来、アカデミー賞の注目度は下がり続け、それに伴って、次第に権威も価値も失われていく凋落は続いていることになります…。ちなみに…、
「12イヤーズ・ア・スレイブ」と「グラビティ」とが競りあって、アルフォンソ・キュアロン監督の映画が計10部門も受賞したのに、最優秀作品賞のオスカー像は、スティーヴ・マックィーン監督にメガホンを託した仕掛け人のブラッド・ピットが持ち帰った第86回の授賞式は約4,370万人が観ていましたし…、
過去の当時では映画史上最大にあたる超特大のミラクルなヒットを叩き出して、まさに世界が感動した!!と言える「タイタニック」が最優秀作品賞を含めて計14冠の制覇を果たした1998年開催の第70回の授賞式の視聴者の数は、実に「ノーマッド・ランド」受賞回の5倍以上の約5,530万人でしたから…、
テレビそのものが観られなくなってしまった…という時代の変化はあるものの、やはり、映画館で大ヒットして、大勢の観客の共感を集め、支持された人気映画に賞が与えられていた過去のアカデミー賞の在り方に戻らなければ、真の復活は期待できないのではないでしょうか…?!