Box Office : 3月13日～3月15日の全米映画ボックスオフィスTOP5

新型コロナのパンデミックに全米が襲われた国家非常事態だけに、映画興行が約22年ぶり大暴落に見舞われた週末ながら、そもそもヒットしそうになかった超人戦士ヴィン・ディーゼルの「ブラッドショット」と人間狩りの問題作「ザ・ハント」が特に影響を受けなかった失笑のデビュー ! !

＊各数字は週末成績－(公開館数/平均売上げ)－トータル成績。題名の後の()は概算の製作費です。
映画の鑑賞価値を推し測る参考の RT/MC の数値は、初めてランクインした時点での値です。

第1位 (1) 「オンワード」(2億ドル)

$10,532,000−(4,310館/$2,444)−$60,290,687

★RT の評論家の支持率 86 % / Metacritic スコア 61 / 出口調査の CinemaScore A-

子どもたちを感染させるわけにはいかない家族連れが外出を控えたのか？！、それとも、ピクサーのアニメとしては、つまらない失敗作と見なされているだけに当然の成り行きとして、客足が引いたのか？！

…の判断に戸惑ってしまう微妙な感のある「オンワード」は、先週の初公開から約マイナス73％もの売り上げが一気に減ってしまった垂直急降下みたいな集客減となっています…。

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第2位 (初) 「アイ・スティル・ビリーヴ」(1,400万ドル)

$9,500,000−(3,250館/$2,923)−$9,500,000

Trailer : I Still Believe

★RT の評論家の支持率 43 % / Metacritic スコア 37 / 出口調査の CinemaScore A

撮影時に犬を虐待していたらしいことで、愛犬家たちが激怒した「ア・ドッグズ・パーパス」（2017年）の K. J. アパが、実在の宗教ミュージシャンのジェレミー・キャンプに扮して、その動物虐待映画でも恋人の間柄だったブリット・ロバートソンと再共演した実話映画「アイ・スティル・ビリーヴ」は、キリスト教の信者の方向けの布教映画ですから、宗教とは無関係の映画サイトでは紹介をすることができません。

教会のネットワークを通じて、動員していますから、けして、チケットが売れて、ヒットしているとはカン違いをしないでください。また、出口調査も信者の信仰にもとづく回答ですから、この手の宗教映画が酷評されることはありません。ただし、封切り成績は製作費の約1,400万ドルと同等の金額になっても、おかしくなかったはずですから、コロナの影響を受けて、やはり、信者の方も外出を控え、自宅でお祈りをされていたのではないでしょうか…？！

第3位 (初) 「ブラッドショット」(4,500万ドル)

$9,300,000−(2,861館/$3,251)−$9,300,000

Trailer : Bloodshot

★RT の評論家の支持率 31 % / Metacritic スコア 44 / 出口調査の CinemaScore B

いわゆる新型コロナウイルス＝COVID-19 のパンデミックを受けて、トランプ氏が出した国家非常事態宣言の中身がいい加減だった…という非常事態が重なった前例なき “ コロナ感染の週末 ” の全米映画興行の全体の売り上げは約5,530万ドルになるだろう…と見積もられています。その金額は…、

9.11同時多発テロ事件が勃発し、全米がパニックになった2001年9月第2週の週末の14日から16日にかけて記録された約6,640万ドルを下まわっているため、コロナ感染のほうが、よりインパクトの大きい悪影響を与えてしまったのか…という驚きの非常事態となっていますが、さらに過去にさかのぼると…、

恐怖の詩学者ジョン・カーペンター監督の「ヴァンパイアーズ」が沈没した1998年10月30日から11月1日にかけての週末の全体の売り上げが約5,520万ドルだったそうです。よって、ヘッドラインのように “ 約22年ぶりの大暴落 ” という言い方になる次第ですが、ただし、お金の価値の変化のインフレ率を考慮すると、当時の約5,520万ドルは、現在の約8,794万ドルにあたるため、やはり、コロナ感染を恐れて、人々が外出を控えたり、その巣ごもり生活に向けて、買い占めの爆買いのパニック・ショッピングに奔走したほか…、

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アメリカ疾病予防管理センターからの指導を受けて、AMC やリーガルといった大手の映画館チェーンが、観客同士の間隔の距離を遠ざけるために、利用できる座席の数を50%以下にしたキャパ削減や、新型コロナ休みの閉館をしてしまった映画館も数多くある “ コロナ感染の週末 ” は、全米映画興行史上の大惨事だ！！と言って、差支えがなさそうです…。しかしながら…、

この週末の全米映画興行の売り上げが惨憺たる結果になったのは、本当にコロナだけが理由なのか…？！というのは、先に「オンワード」のところでも触れたように、やや微妙となっており、ハナから沈没が危ぶまれていたヴィン・ディーゼル主演のアンチ・ヒーロー映画の封切り成績の見込みは、せいぜい1,000万ドル超え…でしたから、製作・配給のソニピが発表した金額の約930万ドルは、う〜ん…本当にコロナ感染の悪影響を受けたのかなぁ…？！と疑問されても仕方がないかもしれません…？！

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第4位 (2) 「インヴィジヴル・マン」(700万ドル)

$6,000,000−(3,636館/$1,650)−$64,419,685

★RT の評論家の支持率 90 % / Metacritic スコア 71 / 出口調査の CinemaScore B+

国家非常事態宣言でも面白い映画は観たい！！とばかりに、好評の「インヴィジヴル・マン」は、よい意味において、コロナ感染の悪影響が大きく見られていないような健闘の売り上げとなっています…！！

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第5位 (初) 「ザ・ハント」(1,400万ドル)

$5,320,000−(3,028館/$1,757)−$5,320,000

Trailer : The Hunt

★RT の評論家の支持率 54 % / Metacritic スコア 50 / 出口調査の CinemaScore C+

折しも銃乱射事件が続いたことから、人間狩りの題材が、マスコミで叩かれたばかりか、共和党 VS. 民主党の対立をほのめかした政治的な要素を含んでいたことで、いわゆるバカッターのトランプ氏が口出しをしたこともあり、昨2019年夏に全米公開が緊急中止に追いやられた事態が大きな話題になった「ザ・ハント」は…、

実際のところ、映画の内容そのものは特に芳しい評価もされていないため、言わば映画の出来栄えに応じた沈没では？！と言えなくもありませんから、う〜ん…本当にコロナ感染の悪影響を受けたのかなぁ…？！と疑問されても仕方がないかもしれません…？！と、「ブラッドショット」で書いたことをコピペする手抜きが出来そうです…。

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