Box Office : 10月8日~10月10日の全米映画ボックスオフィスTOP5
ダニエル・クレイグ主演「007」の最終章「ノー・タイム・トゥ・ダイ」が、強敵ヴェノムに圧されて、予想を下まわったガッカリの沈没とカン違いされそうな堅実なヒットを叩き出した成功と言えるスロースタートの初登場第1位 ! !
*各数字は週末成績-(公開館数/平均売上げ)-トータル成績。題名の後の()は概算の製作費です。
映画の鑑賞価値を推し測る参考の RT/MC の数値は、初めてランクインした時点での値です。
第1位 (初) 「007 : ノー・タイム・トゥ・ダイ」(3億100万ドル)
$56,007,372−(4,407館/$12,709)−$56,007,372
Movie Clip : ダニエル・クレイグのボンドと、ラシャナ・リンチの “ 00 ” エージェントのノーミが、Q (ベン・ウィショー) が開発した装置を頼りにして、潜入に挑む本編シーン ! !
先週の木曜日(10月7日)の前夜祭興行の売り上げが、2015年に公開された前作の「スペクター」の記録の約525万ドルを上まわり、「007」シリーズとしては史上最高額にあたる新記録の約630万ドルだったことから、週末3日間の封切り成績は少なくとも 6,000万ドル以上を稼いで…、
「スカイフォール」(2012年)が叩き出したシリーズ史上最大のオープニング・ヒットの約8,836万ドル(3,505館)と第2位の「スペクター」=約7,040万ドル(3,929館)に迫るのでは…?!の期待が高まった「ノー・タイム・トゥ・ダイ」でしたが、Amazon 傘下の MGM が…
予想を下まわった約5,600万ドルの金額を発表したことから、ダニエル・クレイグのボンドが初登場だけに、まだ映画の魅力が伝わっていなかったばかりか、「ノー・タイム・トゥ・ダイ」の約4,407館と比べると実に1,000館近くもスクリーンの数が少なかったデビュー作の「カジノ・ロワイヤル」(2006年)の封切り成績の記録=約4,083万ドル(3,434館)こそ超えたものの…、
「007」史上の汚点と言われた失敗作の「クォンタム・オブ・ソレス」(2008年)の同成績=約6,753万ドル(3,451館)に負けてしまったガッカリの沈没に見える結果になってしまいました…。しかしながら…、
B-Roll :「007」史上初のアメリカ人の創り手のケリー・フクナガ監督の撮影の様子を紹介した約8分半のメイキング・ビデオ ! !
当初に起用されたダニー・ボイル監督に代わって、ケリー・フクナガ監督(デビュー作にして、必見の傑作「シン・ノンブレ」2009年)が手がけた「007」は、シリーズ史上最長の約2時間43分の長尺の上映時間の観応えだけに、過去の作品よりも座席の回転率が劣り、上映回数が少なくなっていることや…、
オープニング興行の観客の約6割が、35歳以上の大人だったことを踏まえると、ネタバレを避けたい焦りもありますが、とにかく誰よりも早く、いの一番に観たい…!!と映画館に駆けつける若いファンが大多数を占めているコミックヒーロー映画とは異なり、大人の観客はむしろ混雑する封切り直後をさけて、ゆったりと落ち着いて観たい…のアダルト志向ですから…、
パンデミックはまだ終わっていない…できるだけ、混雑は避けたい…という賢明な大人の判断も考慮すると、仮りに封切り興行が振るわなくても、そのあとに客足が途絶えることはなく、徐々に数字を積み上げ、最終的には大ヒットになる…!!の大人向け映画のスロースタートのパターンに入っているのでは…?!ということが…、
封切り興行の観客の実に4分の1の約25%が、過去の約2年近いパンデミックの期間に警戒して、映画館には一度も出かけなかったが、「ノー・タイム・トゥ・ダイ」は観逃せない…!!という慎重な大人たちだった出口調査のデータからも推測することができそうです!!、そして、半数以上の約56%の観客が、Blu-ray を購入したり、配信レンタルするなどして、また観たい…!!
…と答えていますから、最高に近い出口調査のスコア “ A- ” の大満足評価も踏まえると、これから口コミが拡がって、「ノー・タイム・トゥ・ダイ」は最後は大きなヒットになるかもしれませんね…!!
なお、先行して封切られた諸外国からの売り上げの約2億5,727万ドルを追加すると全世界総額の興行成績がもう、3億ドル突破!!の約3億1,328万ドルにまで達している「ノー・タイム・トゥ・ダイ」の封切り成績の約5,600万ドルは沈没のように見える…と最初に書きましたが…、
同じく大人向けのスパイ・アクション映画の人気シリーズとして、トム・クルーズが主演の「ミッション : インポッシブル」の第5作め「ローグ・ネイション」(2015年)の封切り成績は約5,552万ドル(3,956館)であり、第6作めの「フォールアウト」(2018年)は約6,124万ドル(4,386館)でしたから、それらの同じジャンルの大ヒット映画と比較すると「ノー・タイム・トゥ・ダイ」は、なんだ…そもそも沈没とは言えないじゃないか…!!というオチになります…!!
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第2位 (1) 「ヴェノム: レット・ゼア・ビー・カーネイジ」(1億1,000万ドル)
$32,000,000−(4,225館/$7,574)−$141,665,616
Featurette : モーキャップの名優として、「ホビット」ではゴラムを演じながら、助監督もつとめて、監督修行に励んでいたアンディ・サーキスが、ついにコミックヒーロー映画のブロックバスターまで手がけた仕事ぶりを紹介したプロモ・ビデオ ! !
今のところ今年2021年の全米興行成績の年間ランキング暫定第1位の王座に君臨している「シャンチー」の公開2週めの集客減がマイナス54%だったのと比べると、マイナス64%は大きな数字のように見えてしまいますが、「ブラック・ウィドウ」がマイナス68%、「ワイルド・スピード 9」がマイナス67%だったのを振り返ると、けして…、
よくない数字ではありませんし、2週めも並のオープニング・ヒットの約3,200万ドルを稼いだことからしても、ダニエル・クレイグのボンドの足を引っ張ったのは間違いない「ヴェノム 2」の国内の売り上げの総額は封切りから10日めにして、早くも約1億4,167万ドルに達しています…!!
大成功だと言われた2018年公開の…つまり、パンデミック前に公開された第1作めの同じく10日めの実績の約1億4,211万ドルに匹敵し、追い越しそうな勢いですから、第3作めが作られるのはもう確実ですね…!!
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第3位 (2) 「アダムス・ファミリー 2」(???ドル)
$10,019,040−(4,207館/$2,382)−$31,140,891
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第4位 (3) 「シャンチー&ザ・レジェンド・オブ・ザ・テン・リングス」(1億5,000万ドル)
$4,200,000−(2,800館/$1,500)−$212,456,765
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第5位 (4) 「ザ・メニィ・セインツ・オブ・ニューアーク」(???ドル)
$1,450,000−(3,181館/$456)−$7,407,052
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