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Box Office : 10月15日~10月17日の全米映画ボックスオフィスTOP5

スラッシャー映画の本来の面白みの血しぶきが飛ぶ娯楽性を増したことで、評論家から不評の「ハロウィン・キルズ」が予想を超えた10月公開ホラー映画史上3番めの大ヒットの一方、世間のまともな大人が煙たがるに決まってる「レイプ」のテーマに巨額を費やしたリドリー・スコット監督の決闘映画の大作が高評と裏腹の即死 ! !

*各数字は週末成績-(公開館数/平均売上げ)-トータル成績。題名の後の()は概算の製作費です。
映画の鑑賞価値を推し測る参考の RT/MC の数値は、初めてランクインした時点での値です。

第1位 (初) 「ハロウィン・キルズ」(2,000万ドル)


$50,350,000−(3,705館/$13,590)−$50,350,000

Featurette : 前作の結末から続く、同じ日の夜の出来事ながら、前作がジェイミー・リー・カーティスとブギーマンとの宿命の対決だったのに対し、「キルズ」は町の住民らが立ち上がり、ブギーマンを集団リンチの制裁を目指す衝撃を紹介したプロモ・ビデオ ! !


RT の評論家の支持率 39 % / Metacritic スコア 42 / 出口調査の CinemaScore B-

おバカ映画の「パイナップル・エキスプレス」(2008年)で知られるデヴィッド・ゴードン・グリーン監督と、コメディ俳優のダニー・マクブライドが脚本家として組んで、ジェイミー・リー・カーティスを主演にかつぎ出し…、


1978年に封切られたジョン・カーペンター監督のオリジナル映画「ハロウィン」の幕切れから続く正統な続編の第2作めとして、2018年の同時期に公開したシリーズ通算第11作めにあたる前作の「ハロウィン」の封切り成績は、10月公開ホラー映画史上最大ヒットの新記録を叩き出した約7,622万ドル(3,928館)でしたから…

その前作と比較をすると通算第12作めにあたる正統な第3作めの「キルズ」の封切り成績の約5,035万ドル(3,705館)は、明らかに数字が下落しているだけに当然、ガッカリと思われそうですが、しかし…、

前作よりもスラッシャー映画らしい見せ場を増して、娯楽度を高めたことで、ジャーナリストや評論家からは内容が薄い…と絶不評を買ってしまった「キルズ」の封切り成績の見込みは前作から半減の3,000万ドル台の半ばだったので、その不入りの予想を大きく覆して、よい意味で期待を裏切った結果になっていますし…、

10年前の2011年公開の「パラノーマル・アクティビティ」の第3作めが記録した約5,257万ドル(3,321館)に僅差で次いで、10月公開ホラー映画としては史上3番めの大ヒットの位置づけとなる「キルズ」は、公開同時配信の同じハンデを抱えていた今春のヒット作「ゴジラ vs.コング」の封切り成績の約3,220万ドル(3,064館)に大きな差をつけて、ブギーマンが怪獣王を踏みつぶしたばかりか…、


同じホラー映画のジャンルであると同時に同じく続編の位置づけの今夏の大ヒット作「ア・クワイエット・プレイス Part 2」の同成績=約4,755万ドル(3,726館)をも上まわっています…!!、よって、言わば出来すぎだった感のある前作の実績と比較すれば、ガッカリのようですが、単にホラー映画としては…、

製作費の約2,000万ドルをもう回収したも同然の成績なわけですから、大成功と言わざるを得ません!!、そして、デヴィッド・ゴードン・グリーン監督はブギーマンが襲ってくる!!という単純なストーリーの「ハロウィン」シリーズなのに前作とは異なる展開を盛り込んで、娯楽性を維持し、次の最終章として当然、来年2022年のハロウィンに向けて、10月14日全米公開が予定されてる完結編「ハロウィン・エンズ」にまで、観客の期待と興味をつなげてみせたお手並みはアッパレだったのではないでしょうか…!!

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© Universal Pictures / Blumhouse Productions. All Rights Reserved.


第2位 (1) 「007 : ノー・タイム・トゥ・ダイ」(3億100万ドル)

$24,298,923−(4,407館/$5,514)−$99,509,477

007 を支えてきたイヴ・マネーペニー(ナオミ・ハリス)が、そのボンドからの緊急の大切な品を受けとることに…! ! という設定のアメリカのファッション・ブランド、マイケル・コースとタイアップした CM ! !


RT の評論家の支持率 84 % / Metacritic スコア 69 / 出口調査の CinemaScore A-

前作「スペクター」(2015年)の公開2週めの集客ダウンの割合いはマイナス52%。その前の「スカイフォール」(2012年)はマイナス53%でしたから、「ノー・タイム・トゥ・ダイ」のマイナス56%はやや数字が大きくなっている…とは言え、「ヴェノム 2」と「ハロウィン・キルズ」に挟まれている…


前門の虎、後門の狼の状況を踏まえれば、けして、よくない割合いとは言えないダニエル・クレイグ主演の最終章は、公開2週めも小規模なオープニング・ヒットに相当の約2,430万ドルを稼いだことで、トータルの売り上げが大台の1億ドル突破目前の約9,951万ドルに達しています…!!

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$16,500,000−(4,013館/$4,112)−$168,077,670

RT の評論家の支持率 59 % / Metacritic スコア 47 / 出口調査の CinemaScore B+

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第4位 (3) 「アダムス・ファミリー 2」(???ドル)

$7,195,119−(3,607館/$1,995)−$42,273,382

© Universal Pictures. All Rights Reserved.

RT の評論家の支持率 27 % / Metacritic スコア 39 / 出口調査の CinemaScore B



第5位 (初) 「ザ・ラスト・デュエル」(1億ドル)

$4,820,000−(3,065館/$1,573)−$4,820,000

Featurette : アダム・ドライヴァー vs.マット・デイモンの決闘シーンの撮影の様子を紹介したメイキングのプロモ・ビデオ ! !


RT の評論家の支持率 86 % / Metacritic スコア 68 / 出口調査の CinemaScore B+

様々な意味で上役にあたる立場の優位を悪用して行われた強制わいせつの卑劣な行為が告発されて、何人ものセレブや著名人が失脚することになった近年の性犯罪のスキャンダルや、真偽のあいまいな情報が伝えられるフェイクニュースか?!の社会問題といった現代の事情に相通じるところを持った実話の…


14世紀フランスの決闘裁判を描くのはタイムリーかもしれませんが、いかんせん、世間体をおもんばかれば、できれば話題にしたくない「レイプ」がテーマになってるだけに、そもそもヒットを狙うのは難しそうなリドリー・スコット監督の「ザ・ラスト・デュエル」を封切ったディズニー傘下の20世紀スタジオが売りあげることができた封切り成績は…、

これだったらオクラ入りにしたほうがよかった…などと後悔をしたくなるような、たったの約482万ドルでしたから、ブロックバスター映画の域の巨額の製作費の約1億ドルを回収して、利益を得るのは絶望的かもしれません…。パンデミックの悪影響を受けて、製作をいったん休止せざるを得なくなった…という気の毒な事情も高額の製作費に関係してるのかもしれませんが、前述のようにタイムリーな側面を持ったユニークな題材とは言え…、

中世後期の昔の決闘の実話に興味を抱く観客は今どき少ないのでは…?!と憶測できるため、もっと規模の小さな作品として作るべきだったかもしれませんし、ワクチンが普及したことで感染がおさまりつつあるとは言え、こうした大人向け映画の観客の熟年世代は万一を懸念し、いまだ映画館での鑑賞を控える慎重な人が少なくありませんから、タイムリーな題材とは裏腹に映画を封切るタイミングがタイムリーではなかったことで…、

リドリー・スコット監督がせっかく高評価を博した作品を不発にしてしまったかもしれません?!、当初に予定した昨2020年12月25日のメリー・クリスマス公開から丁度、1年遅れの今年末のクリスマス公開でも、来年のアカデミー賞のエントリーは間に合うわけですから、もう少しオクラ入りでよかったのかも…?!

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